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   <title>みずもり亭Blog</title>
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   <subtitle>Journalism, Sociology and Science</subtitle>
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   <title>幹細胞企業の「誇大宣伝」----JCcast資料として</title>
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   <published>2009-10-17T00:42:06Z</published>
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   <summary>　近日中に公開されるjournalism.jpのポッドキャスト番組「JCcast...</summary>
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      <name>粥川</name>
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      <![CDATA[　近日中に公開される<a href="http://www.journalism.jp/podcasts/">journalism.jpのポッドキャスト番組「JCcast」</a>では、またもや幹細胞について話題提供しています。]]>
      <![CDATA[　ある幹細胞ベンチャー企業が「hype（誇大宣伝）」で投資家たちを騙し、それをアメリカのSEC（証券取引委員会）が告訴した事件を紹介したのですが、以下、SECのプレスリリースを訳出したものを紹介します。
　ご参考までに。誤訳などのご指摘は歓迎です。09.10.17
　
<blockquote><a href="http://www.sec.gov/news/press/2009/2009-195.htm">証券取引委員会、シアトル地区のバイテク企業を幹細胞のブレークスルーを誇大宣伝したことで提訴
SEC Charges Seattle-Area Biotech Company With Fraudulently Hyping Stem Cell Breakthrough</a>

即時公開
FOR IMMEDIATE RELEASE
2009-195

2009年９月８日、ワシントン----証券取引委員会（Securities and Exchange Commission:SEC）は本日、ワシントンのボセルに本社を置くバイオテクノロジー企業、その元CEO、そして元主任科学者を、同社の最先端幹細胞技術が成功し、ヒトでの試験が近い、と投資家たちに偽って語ったとして、提訴した。

    * Litigation Release No. 21200
    * SEC Complaint v. Reys
    * SEC Complaint v. CellCyte Genetics and Berninger

　SECは、セルサイト・ジェネティクス・コーポレーションCellCyte Genetics Corporationがごく初期段階の技術の技術のライセンスを持っているだけで、その主張の合理的基盤を持っていない、と主張する。同社に雇われた株発起人stock promotersが投資家たちに誤った情報を拡げ、その株価を、一時的に7.5ドルまで押し上げた。それが10セント以下に落ちるまでのあいだに。
「セルサイトその幹部らは、その幹細胞の発見が利用可能な産物へと発展しうるかどうかわかるまで研究に何年もかかるだろうということを知っていました」とSECサンフランシスコ地域オフィス所長マーク・フェイゲルMarc Fagelは言う。「幹細胞研究の展望を現金化しようとして、彼らはその真実を投資たちに対して隠したのです」
　シアトルの地方裁判所に提訴されたSECの告訴は、SECへの複数の公的申告やそのほかの投資資料において、自分たちは、心臓を修復するための特別な「幹細胞化合物stem cell compound」を使うヒトでの臨床試験を始めるためのFDAの認可を得ている、と偽って主張した。SECは、セルサイトは幹細胞化合物を適切につくる方法を知らないし、臓器を修復するためにその化合物で実験を試みてさえおらず、ヒトでの臨床試験を始めるためのFDAの必要条件を何も満たしていない、と主張する。
　SECは、セルサイトの元主任科学者でワシントンのマルキチオMukilteoに住むロナルド・ベルニンガーは当初、偽りがあり誤解を招く言明の多くの草稿を認め、参加していたことを主張する。一方、CEOでワシントンのフリーランドFreelandに住むゲーリー・レイスは、同社が偽ってSECに申告していたことを認めた。
　SECの訴えによれば、セルサイトは、あるカナダ人の株発起人stock promoterと組んで違法な株の分配にかかわった。その発起人は、何百万ものスパムメール、ファクス、ニュースレターを送り、それはセルサイトについて誤った情報を含んでいた。2007年８月から12月にかけての宣伝キャンペーンのあいだ、セルサイトの株価は、４ドルから７ドルへと上がり、この創業間もない会社に、４億5000万ドル近くの市場資本化market capitalizationをもたらした。この価格は後に崩壊し、１株あたり10セント以下になった。
　SECのセルサイトやベルニンガーに対する強制行動enforcement actionは、セルサイトは連邦証券法の不正禁止、報告、登録規定に違反し、ベルニンガーは不正禁止規定に違反し、セルサイトの報告違反を手助けし、けしかけた、と主張する。セルサイトとベルニンガーは、SECの訴えを認めることも否定することもなく、解決に合意した。彼らはそれぞれ別々に、終局差し止め命令permanent injunctionに同意した。またベルニンガーは、５万ドルの罰金を支払い、５年間、公的企業の幹部や社長に就くことが禁じられることに同意した。
　別々に起こされた訴訟において、SECはレイスを、不正禁止規定の違反とセルサイトの報告違反を手助けし、けしかけたと訴える。レイスに対するSECの強制行動はさらに、レイスは過去の雇用について偽って述べており、また、スパム・キャンペーンへのセルサイトの役割を隠していたと主張する。SECは差し止めと金銭的なペナルティ、レイスが公的企業の幹部や社長に就くことの禁止命令を求めている。

# # #

For more information about these enforcement actions, contact:

Marc J. Fagel
Regional Director, SEC San Francisco Regional Office
(415) 705-2449

Michael S. Dicke
Associate Regional Director, SEC San Francisco Regional Office
(415) 705-2458

 
http://www.sec.gov/news/press/2009/2009-195.htm
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Modified: 09/08/2009
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   <title>オバマ大統領の幹細胞「命令」----JCcastの資料として</title>
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   <published>2009-09-03T11:38:53Z</published>
   <updated>2009-09-03T11:48:19Z</updated>
   
   <summary>　おひさしぶりです（こちらでは）。 　もうすぐ公開されるjournalism.j...</summary>
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      <name>粥川</name>
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         <category term="科学" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
   
   
   <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://www.journalism.jp/kayukawa/">
      　おひさしぶりです（こちらでは）。
　もうすぐ公開されるjournalism.jpのポッドキャスト番組「JCcast」では、「政権交代」を特集しています。僕は「生命倫理が選挙・政治の争点になる国、ならない国」（仮）という話をしました。
      <![CDATA[　そのなかで、アメリカではES細胞研究の是非が選挙や政治の争点になっていること、今年３月９日には、オバマ大統領がES細胞研究への連邦予算の支出制限の緩和を命じた「大統領命令」にサインしたことを紹介しました。
　いまさらですが、その「大統領命令」を訳出したものを紹介します。ご参考までに。誤訳の指摘は歓迎です。メールしていただければ幸いです。09.9.3
　
<blockquote>THE BRIEFING ROOM
記者会見室

THE WHITE HOUSE
ホワイトハウス

Office of the Press Secretary
大統領報道官オフィス

_________________________________________
For Immediate Release       March 9, 2009
即時公開　2009年３月９日

EXECUTIVE ORDER
大統領命令

- - - - - - -

<a href="ttp://www.whitehouse.gov/the_press_office/Removing-Barriers-to-Responsible-Scientific-Research-Involving-Human-Stem-Cells/">REMOVING BARRIERS TO RESPONSIBLE SCIENTIFIC RESEARCH INVOLVING HUMAN STEM CELLS
ヒト幹細胞にかかわる、責任ある科学的研究のための障壁の除去</a>

　アメリカ合州国憲法とその法律により大統領としての私に付与された権限によって、ここに、以下のように命令する。

第１部　政策　ヒト胚性幹細胞やヒトの非胚性幹細胞には、障害を引き起こす多くの疾患や健康状態のさらなる理解や治療につながる可能性がある。この展望のある科学分野における過去10年の進展は、励みになるものであり、この研究が連邦予算によってサポートされるべきであるという科学界の幅広い同意を導いている。

　過去８年間、国立衛生研究所（NIH）を含む保健社会福祉省当局は、ヒト胚性幹細胞研究に資金を支出し、それを実施することについて、大統領の行動によって制限されてきた。この命令の目的は、科学的探求についてのこうした制限を取り除き、ヒト胚性幹細胞研究を探求するNIHのサポートを拡大することである。そしてそうすることによって、人類の利益のためになる重要な新発見や新治療法を目指すアメリカの科学者たちの貢献を強化することである。

第２部　研究　保健社会福祉省（長官）はNIH長官を通じて、責任ある、科学的に価値のあるヒト幹細胞研究をサポートし、それを実施するだろう。それにはヒト胚性幹細胞研究が含まれる。法律によって許される範囲まで。

第３部　ガイダンス　この命令の日付から120日以内に、同省はNIH長官を通じて、現存するNIHのガイダンスやそのほかの広く認められているヒト胚性幹細胞研究についてのガイドラインを再検討するだろう。それは適切なセーフガードを確立する条項を含み、この命令と調和する、こうした研究についての新しいNIHガイドラインを発行するだろう。同省はNIHを通じて、定期的に、適切に、そのガイドラインを再検討し、更新するだろう。

第４部　一般的条項　(a)この命令は、適応可能な法律と調和しながら実施され、予算割当の利用可能性の条件となるだろう。

(b)この命令のなかには、以下のようなことを損なう、もしくは影響を与えると解釈されるものは何もない。

(i)管轄の省、庁、もしくはそれらの長の、法律によって保証された権威、もしくは

(ii)予算、行政、法政上の提案にかかわる行政管理予算局の長官の役割

(c)この命令は、どのような権利や利益をつくることを意図しないし、つくらない。法律もしくは衡平法〔エクイティ〕において実質的もしくは手続き上、執行能力のある権利や便益を。アメリカ合衆国やその省、庁、もしくは存在、その当局者、被雇用者、もしくは当局者、もしくはそのほかの人物に対するどのような勢力によっても。

第５部　廃止　(a)ヒト胚性幹細胞にかかわる研究への連邦予算の支出を制限する2001年の大統領声明は、政府の政策の声明として、さらなる効力を持たなくなるだろう。

(b)ヒト胚性幹細胞研究についての声明である2001年８月９日〔の命令〕を補完する、2007年６月20日の大統領命令13435は、無効にされる。

BARACK OBAMA
バラク・オバマ 

THE WHITE HOUSE,
ホワイトハウス
March 9, 2009.
2009年３月９日

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   <title>NASガイドライン勧告</title>
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   <published>2008-09-26T05:46:47Z</published>
   <updated>2008-09-26T05:50:42Z</updated>
   
   <summary>　ごぶさたしています。こちらでは。 　近日中に収録、公開予定の「JCcast第2...</summary>
   <author>
      <name>粥川</name>
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   </author>
   
   
   <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://www.journalism.jp/kayukawa/">
      <![CDATA[　ごぶさたしています。こちらでは。
　近日中に収録、公開予定の「<a href="http://www.journalism.jp/podcasts/">JCcast</a>第20回」では、僕は、ES細胞研究における倫理問題について話題提供する。]]>
      <![CDATA[　そのなかで、NAS（全米科学アカデミー）の<a href="http://dels.nas.edu/bls/stemcells/guidelines.shtml">「ヒト胚性幹細胞研究のためのガイドラインGuidelines of Human Embryonic Stem Cell Research」</a>について言及する予定なのだが、同ガイドラインは「勧告」として、研究者が胚の提供者に対して説明すべきことをまとめている。
　以下、ロバート・ストライファーの論文の表組みから、僕が抜粋・翻訳したものを、資料として掲載する。ご参考までに。08.9.26
　
<blockquote><strong>NASが共有されるべきだ勧告する情報</strong>

１．患者はヒトES細胞研究に胚を提供する義務を持たない〔こと〕。
２．患者はその胚のケアや処分にさまざまな選択肢を持つ〔こと〕。それには、後の利用のために冷凍すること、生殖的利用のために他者へ提供すること、研究利用、研究利用することなく廃棄すること、が含まれる。
３．胚ドナーは樹立までは撤回の権利を持つ〔こと〕。
４．その胚盤胞はヒトの移植の研究を含むかもしれない研究のために、ヒトES細胞を樹立することに使われることになる〔こと〕。
５．その提供は自己（自家）移植の提供の場合を除き、誰が分化された細胞の移植のレシピアントになるのか、どんな制限も指示もなくなされる〔こと〕。
６．ドナーのアイデンティティは、結果として生じるヒトES細胞株が由来する人、もしくはそのES細胞で研究する人にとって、たやすく知ることができる/できない〔こと〕。
７．もしドナーのアイデンティティが保持されるのだとしたら（たとえそれが暗号化されたとしも）、ドナーはその細胞株の研究を通じて得られた情報を受け取るために、将来、コンタクトされることを望むかどうかを決めることになる〔こと〕。
８．研究プロジェクトの参加者は、応用可能で適切な最良の行為に従うことになる。細胞や組織の提供、採取、培養、保存のために。とりわけ幹細胞の追跡可能性を確かなものとする〔こと〕。
９．樹立されたヒトES幹細胞および/または細胞株は、長年、維持されるかもしれない〔こと〕。
10.ヒトES細胞および/または細胞株は、細胞の遺伝子操作や、動物モデル〔実験動物〕におけるヒトと非ヒトとの混ぜ合わせを含む研究に使われるかもしれない〔こと〕。
11.ヒトES細胞株の研究結果は商業的な可能性を持つかもしれず、またドナーは、どんな将来の商業的な発展からも金銭的もしくはどんな利益も得られない〔こと〕。
12.研究は自己（自家）移植の提供の場合をのぞき、ドナーに直接的な医療的利益をもたらすことはない〔こと〕。
13.胚はヒトES細胞を樹立する過程で破壊されることになる〔こと〕。
14.研究への胚提供に同意しても拒否しても、ドナー候補者に提供されるどんな将来のケアの質に影響を与えることはない〔こと〕。
15.ドナーにとってのリスクは特定されている〔こと〕。
16.ドナーはヒトES細胞研究のある形態に参加し、別のものにはしないという選択肢を持つ〔こと〕。
（Robert Streiffer, "Informed consent and federal funding for stem cell reserch", Hasting Center Report, May-June 2008, p.45　粥川準二による抜粋・仮訳）</blockquote>]]>
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   <title>幹細胞治療の国際ガイドライン草案</title>
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   <id>tag:www.journalism.jp,2008:/kayukawa//8.3474</id>
   
   <published>2008-07-08T04:07:59Z</published>
   <updated>2008-07-08T04:15:20Z</updated>
   
   <summary>　重い病いに苦しむ患者たちが、自国では受けられない「幹細胞治療stem cell...</summary>
   <author>
      <name>粥川</name>
      <uri>http://www2.diary.ne.jp/user/91038/</uri>
   </author>
         <category term="科学" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
   
   
   <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://www.journalism.jp/kayukawa/">
      　重い病いに苦しむ患者たちが、自国では受けられない「幹細胞治療stem cell therapy/treatment」を求めて、海外へ渡航する----。
      <![CDATA[<a href="http://www.seidosha.co.jp/index.php?%CB%FC%C7%BD%BA%D9%CB%A6">『現代思想』７月号「特集　万能細胞」</a>や<a href="http://www.journalism.jp/podcasts/2008/07/17_ips.html">「JCcast」第17回</a>でも少し触れたように、いま、そんな「医療ツーリズム」の一種としての「幹細胞ツーリズムstem cell tourism」が盛んになっている。
　そうした治療のなかには、技術的にも倫理的にも危ういものがあり、当然のことながら、幹細胞の専門家たちもだまって見ているわけではない。たとえば<a href="http://www.isscr.org/meetings/">今年６月に開催された国際幹細胞研究学会の年次総会</a>では、幹細胞治療のガイドラインの草案が公表された。
　以下、そのプレスリリースを示す。
	
<blockquote>2008年６月12日
連絡先：ミーガン・コマーフォードMeagan Comerford
+1 847-509-1944
mcomerford@isscr.org

<a href="http://www.isscr.org/press_releases/clin_guidelines.html">国際委員会が、実験台からベッドサイドへの幹細胞治療の移行のための厳しいガイドラインを勧告
International committee recommends stringent guidelines for translating stem cell therapies from the lab bench to the bedside</a>

　フィラデルフィア、ペンシルバニア州----インターネットは、麻痺やパーキンソン病、心臓麻痺、がんに対する、エキサイティングで新しい幹細胞治療を勧誘するプロバイダー・ウェブサイトや患者の証言で満ちあふれている。そして毎年、絶望的に病んだ患者たちが、そのような手に負えない疾患を治療するという大胆な主張をともなう実験的な幹細胞治療を求めて、何千マイルもの距離を旅している。
　そうした治療らしきことのうち、あるとしてもほんのわずかなものだけが、ピアレビュー〔論文審査のある〕雑誌に公表されている健全な前臨床データにもとづいている。今日のところ、白血病や免疫障害のような血液疾患のためのものを除き、幹細胞にもとづく治療で、検証済みのものはない。そのほかの幹細胞治療はすべて、きわめて実験的なものである。
　国際幹細胞研究学会the International Society for Stem Cell Researchの第６回年次総会では、この分野のリーダーたちからなるタスク・フォース〔特別調査委員会〕が、ガイドライン草案のセットを公表した。厳しくて最良の行為が、実験室から被験者へと、幹細胞研究の臨床への移行のために適用されることを確かなものとするために、である。このガイドラインは13の国々からの科学者や倫理学者、政策立案者、臨床医、産業の代表者、一般の人々らによる何ヶ月もの議論の最中である。（ガイドライン全文は、www.isscr.orgに投稿されるだろう。）
　ISSCRの会長で、ボストン子ども病院の幹細胞プログラムの副所長ジョージ・Ｑ・ダーリーによれば、「これらのガイドラインはこの分野の未来の成功にとってきわめて重要です」。「未検証の治療の利用は患者らをリスクにさらすだけではなく、移行中の幹細胞研究すべての正当な実践をあやうくするのです」
　強く表現された言葉で、このガイドラインは、確立された臨床試験以外での幹細胞治療の利用を「非難する」。とりわけ患者が「実験的で未検証、未確立の診療行為を構成する、宣伝された医療サービス」として料金を請求されている場合には。このガイドラインは治療らしきことが提供されている国々の規制担当者らに、そのような行為を規制し、弱い立場にいる患者の搾取を防ぐよう促す。このガイドラインは科学者や臨床医に、透明性と、厳しくて独立した科学的および倫理的審査の厳守をともなう研究を行なうよう促す。
　このガイドラインは、ヒト幹細胞とそれらの直接的な派生物すべてにかかわる、臨床への移行プロセルの、主要な３分野に注意を向けている。細胞の加工と製造、前臨床研究、臨床研究、である。このガイドラインはまた、倫理的な監督、研究のピアレビュー、インフォームド・コンセントと被験者の保護、利益相反の回避、臨床試験のデザインと報告、患者の長期的なフォローアップに対して明確な勧告を示している。また、たとえば政策決定への参画や治療への公平なアクセス、とりわけ資源の乏しい国々の患者への入手可能な治療の提供のような、社会正義の問題にも言及している。
　このガイドラインは、道理にかなった科学的証拠が存在し、患者が利益を得て、害を被らないであろう「正当化された医療的必要性の例外的な状況」においては、臨床試験の外側で、特定の患者や少数の患者を治療することを認めている。インフォームド・コンセントや臨床的なフォローアップ、独立した専門家による審査、制度的なサポート、責任にかかわる臨床試験の規制がここにも適用される。
　2008年６月12日から９月15日までの期間にコメントを求めた後、同タスク・フォースは、このガイドラインの最終版をつくり、今年の終わりまでに公表することを期待している。その時点には、ISSCRは、幹細胞治療を検討している患者のための助言を公表し、プログラムや治療の評価において彼らのガイドを手助けするだろう。その助言は、ISSCRのウェブサイトwww.isscr.orgに投稿されるだろう。
　同ガイドラインのタスク・フォースはオーレ・リンドバルOlle Lindvall 博士が議長を務め、インソ・ヒュンInsoo Hyun博士が共同議長を務める。その作成には、４つのワーキング・グループが参画する。品質管理・製造小委員会（委員長：マヘンドラ・ラオMahendra Rao博士）、前臨床試験小委員会（委員長：グィウリオ・クッスGiulio Cossu博士）、臨床試験小委員会（委員長：イラ・Ｊ・フォックスIra J. Fox;博士）、社会正義小委員会（委員長：ローリー・Ｓ・ゾロスLaurie S. Zoloth博士）。

　国際幹細胞研究学会（ISSCR）は、独立の非営利会員制組織であり、幹細胞にかかわる情報や意見の交換や普及を促し、育成し、幹細胞にかかわる研究分野全般を奨励し、幹細胞研究とその応用の全分野における、職業人および一般の人々の教育を促進するために設立された。

###

2008年６月16日に投稿
（粥川準二仮訳）</blockquote>
　
　現時点で、ガイドラインの草案はウェブサイトにアップされていないようだ。
　ところで……僕はなぜ、同学会の広報まがいのことをしているのだろう（苦笑）。
　誤訳などありましたら、メールでご連絡いただけたら幸いです。08.7.8]]>
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   <title>“万能な”、もしくは“普遍的な”細胞</title>
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   <published>2008-06-08T04:35:17Z</published>
   <updated>2008-06-09T08:53:38Z</updated>
   
   <summary>　僕は繰り返し述べているように、「万能細胞」という言葉に強い違和感を持っている。...</summary>
   <author>
      <name>粥川</name>
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         <category term="科学" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
   
   
   <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://www.journalism.jp/kayukawa/">
      　僕は繰り返し述べているように、「万能細胞」という言葉に強い違和感を持っている。
　では、この「万能細胞」という言葉は、いつごろから使われ始めたのか。
　ES細胞もまた、「万能細胞」と呼ばれていたはずだが、記憶に自信がないので、先日、新聞記事のデータベースを検索してみたところ、少なくとも『朝日新聞』と『毎日新聞』は、ヒトでのES細胞の樹立成功を伝える初報から「万能細胞」を見出しに掲げていたことがわかった。
      <![CDATA[・（無署名）「臓器つくる万能細胞　米ウィスコンシン大など培養に成功」、『朝日新聞』1998年11月7日 朝刊２社〔第２社会面？〕
・（無署名）「どんな臓器も作れる可能性−−米国の医師ら、"万能細胞"増産に成功」、『毎日新聞』1998年11月６日医東京夕刊12頁社会

『読売新聞』は、初報ではこの言葉を使っていない。しかしもう少し後になってから、ES細胞研究への規制をめぐる審議会での議論を伝える記事のなかで、「万能細胞」という言葉を使い始めている。
　最近のiPS細胞の動向を伝える記事を注意深く読むと、ES細胞は「“従来の”万能細胞」、iPS細胞のは「“新型”万能細胞」と、使い分けられている場合もある。両方をまとめて、「万能細胞」と書かれることもあるようだ。
　ようするに、「万能細胞」とは、「多能性幹細胞」のことらしい。ならばそう書けばいいのではないか。
　また、ES細胞は「胚性幹細胞」、iPS細胞は「人工多能性幹細胞」が定訳になっているようだが、それぞれ何に由来するのかを区別できるような言葉にできないか。たとえば前者を「胚性多能性幹細胞＝embyonic pluripotent stem cell＝EPS細胞」、後者を「体性多能性幹細胞＝somatic pluripotent stem cell＝SPS細胞」と表現すれば、わかりやすく区別できると思う。
　なお英語圏では、ES細胞もiPS細胞も、「幹細胞（stem cell）」という枠組みで議論されることが多い。
　また、いうまでもなく「幹細胞」という場合、それは必ずしも、ES細胞やiPS細胞ほど幅広い「多能性」を持っているものだとは限らない。たとえば造血幹細胞は、まぎれもなく幹細胞ではあるが、血液を構成する細胞には分化するが、通常、それら以外の細胞に分化することはできない。
　英語圏で「万能細胞」に相当するような言葉が使われているかどうか、拙い記憶をたどってみたところ、ダートマス大学のロナルド・Ｍ・グリーンの書いた論文を思い出した。そのタイトルは<a href="http://www.nature.com/nrg/journal/v8/n6/abs/nrg2066.html">「Can we develop ethically universal embryonic stem-cell?」（『ネイチャー・レビュー・ジェネティクス』2007年６月号）</a>というもので、僕は最初、これを「私たちは倫理的に万能なES細胞をつくることができるのか？」と訳していた。「万能な」というのは、一種のアイロニーだろう、と。しかし、この論文を読んでみると、「universal」は、「万能な」というよりも「普遍的な」という意味で使われているらしいことがわかった。
　というわけで、僕はいまだに、英語のメディアで、日本語の「万能細胞」に相当する言葉を発見していない。
　そのこととは別に、グリーンの論文は重要な示唆を含むものなので、その要点をまとめた、ダートマス大学のプレスリリースを訳出しておく。08.6.8
　
<blockquote><a href="http://www.dartmouth.edu/~news/releases/2007/06/07.html"><strong>ダートマス〔大学〕の教授、倫理的に普遍的な〔universal 万能な？〕幹細胞株を分析
Dartmouth professor makes case for ethically universal stem cell lines</strong></a>

ダートマス大学広報局　プレスリリース
07年６月７日投稿　スーザン・ナップ　 (603) 646-3661

　生物学的に白紙状態の、とても若い細胞であるヒト胚性幹細胞（hESC〔ヒトES細胞〕）は、より特定化され、幅広い種類の臓器や組織の機能に貢献する能力を持つ。パーキンソン病のような疾患を治療するその能力は、ヒト胚性幹細胞を得ること、ヒト胚性幹細胞株の誘導と呼ばれるプロセスをめぐる、継続中の倫理的論争のため、実現されるには時間がかかる。さらには、それは、アメリカでは政治的に加熱した問題である。というのは、それは連邦の研究予算とかかわるからだ。
　ダートマス〔大学〕のロナルド・Ｍ・グリーン教授が最近発表した論文は、生きているヒト胚の破壊を避ける方法でのヒト胚性幹細胞株を誘導することについて、道徳的疑問と科学的実現可能性を精査している。『ネイチャー・レビュー・ジェネティクス』2007年６月号で公表されたこの論文は、現存ずる６種類のアプローチを検討している。すなわち、改変された〔体細胞の〕核移植altered nuclear transfer、単為発生〔処女生殖〕parthenogenesis、単一割球生検single-blastomere biopsy、体細胞の脱分化somatic-cell dedifferentiation、“死んだ”胚の利用the use of "dead" embryos、異常な胚の利用the use of abnormal embryos、である。この論文で述べられたグリーンの目的は、「普遍的にuniversally〔万能に？〕受け入れ可能に近い、ヒト胚性幹細胞研究を強く促進すること」である。
「私は、私たちはヒト胚性幹細胞の研究を追求でき、また、私たちの同胞の感受性を尊重できる、と思います。両方を行なうことは不可能ではありません」とグリーン教授は言う。彼は、倫理および人間の価値研究the Study of Ethics and Human Valuesのための「ユーニス・アンド・ジュリアン・コーエンthe Eunice and Julian Cohen」教授であり、ダートマス倫理研究所の学科長である。現在の論争を解決することに加えて、そうした代替案が、倫理的に普遍的なuniversal〔万能な？〕ヒト胚性幹細胞株を可能にしうる、と彼は主張する。「これらは、普遍的なuniversal〔万能な？〕Ｏ型の血液集団に類似している。すなわち、胚の道徳的地位についてのその倫理的見解にかかわらず、誰にでも使われうる〔細胞〕株である」
　ダートマス医科大学のコミュニティおよび家族医療community and family medicineの非常勤教授でもあるグリーンは、次のように言う。「この６種類のアプローチは、技術において異なります。最も直接的には、胚盤胞がつくられる方法において、です」。ヒト胚性幹細胞が見つかる、この胚盤胞は、まだ子宮には着床していない、３〜５日齢の胚である。「多くの人々が通常のヒト胚盤胞を、道徳的に保護されるに値するものとみなしているので、この試みは、胚盤胞を損なったり傷つけたりすることなく、かつ、そもそも初めの段階で通常の胚盤胞の利用を避けて、ヒト胚性幹細胞を誘導する方法を見つけることなのです」
　この論文は、この６種類のアプローチの背後にある科学を説明し、未来の幹細胞研究において、それらを有用なものにするために、克服されるべきハードルを記述している。そうした選択肢のどれもが、科学的難問や倫理的・政治的問題から自由ではないとしても、私たちはいま、それらを、現存するヒト胚性幹細胞誘導方法の“追加supplement”として----“置き換えreplacement”ではなく----開発しなければならない、とグリーンは考えている。（粥川準二仮訳）</blockquote>]]>
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   <title>iPS細胞とクローン技術</title>
   <link rel="alternate" type="text/html" href="http://www.journalism.jp/kayukawa/2008/06/ips.html" />
   <id>tag:www.journalism.jp,2008:/kayukawa//8.3470</id>
   
   <published>2008-06-07T11:25:08Z</published>
   <updated>2008-06-07T11:44:05Z</updated>
   
   <summary>　ヒトでのiPS細胞の作製成功が報告された時期に、クローンヒツジ「ドリー」で有名...</summary>
   <author>
      <name>粥川</name>
      <uri>http://www2.diary.ne.jp/user/91038/</uri>
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         <category term="科学" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
   
   
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      　ヒトでのiPS細胞の作製成功が報告された時期に、クローンヒツジ「ドリー」で有名なイアン・ウィルムットがクローニング研究の放棄を宣言したことは日本のメディアでも流され、もちろん『ガーディアン』や『BBCニュース』でも報じられたのだが、その背景まで最も深く掘り下げたのは、『テレグラフ』2007年11月16日付の記事である。
      <![CDATA[　iPS細胞とクローン技術との関係を考えるうえで示唆的な内容が含まれている。
　以下、やや不明瞭な部分もあるが、また、いまさらではあるが、訳出しておく。コメントは後日、末尾に追記する予定。08.6.7

<blockquote><a href="http://www.telegraph.co.uk/earth/main.jhtml?xml=/earth/2007/11/16/scidolly116.xml"><strong>ドリーをつくったイアン・ウィルムット教授、クローニングを回避<br>
Dolly creator Prof Ian Wilmut shuns cloning</strong><br>
ロジャー・ハイフィールド、科学部編集者<br></a>
 
　10年前に世界中で大ニュースを巻き起こすブレークスルーとなった、ヒツジのドリーをつくった科学者が、彼女〔ドリー〕をつくる牽引となったクローン技術を放棄するつもりだ。<br>
「セラピューティック・クローニング」に背を向けるというイアン・ウィルムット教授の決断は、霊長類のクローニングにおけるブレークスルーを、アメリカの研究者が発表してからわずか数日後、科学のエスタブリッシュたちのあいだに衝撃を送ることになるだろう。<br>
　彼と彼のチームは1997年に大ニュースを巻き起こした。前年の６月に生まれたドリーを公けにしたときのことだ。<br>
　しかしいま、彼はヒト胚をクローンする認可を追求しないと決めた。彼はそれ〔認可〕を２年前に得ている。深刻な変性疾患、運動ニューロン疾患の新しい治療法を見つける原動力の一部として。<br>
　エジンバラ大学で研究するウィルムット教授は、日本で開拓されたライバル的方法が、広い範囲の治療----卒中から心疾患、パーキンソン病まで----のために、患者自身の細胞や組織を成長させるのに使われうるヒト胚細胞〔human embryonic cells　ヒト胚的細胞？〕をつくる、より優れた能力を持っている、と考えている。そして「核移植」として知られる、ドリーの方法ほど物議を醸すことはないだろう、と。<br>
　彼の発表は、セラピューティック・クローニングの終わりの始まりを印付けうるものだ。この10年間、それには何千万ポンドが世界中で費やされてきた。「私は２、３週間前に核移植を追求しないことを決めました」とウィルムット教授は言う。<br>
　彼の動機のほとんどは現実本位的なものだが、彼は、日本のアプローチがまた「社会的に受け入れられやすい」ものであることを認める。<br>
　彼の発想は、山中伸弥・京都大学教授の研究から来ている。それは、ヒトの卵子----それは極端な供給不足である----を必要とすることなく、またヒトクローン胚をつくることも壊すこともなく、ヒト胚幹細胞〔human embryo stem cells　ヒト胚的な幹細胞？〕をつくる方法を示唆する。それ〔ヒト胚をつくったり壊したりすること〕は激しく、プロライフ運動から反対されている。<br>
　山中教授はマウスで、皮膚の細胞を、疾患の影響を克服できる可能性を持つ、多用途の幹細胞に見えるものへと変容させる方法を示している。<br>
　成体の細胞を胚的な状態へと戻す、この先駆的な研究は、イギリスのある幹細胞科学者によれば、アメリカと山中教授のチームによって再現され、ヒトで同じ快挙を達成すると考えられている。<br>
　この研究には深い重要性がある。というのは、それが示唆するのは、たとえば心臓疾患の後、患者の皮膚細胞が、いつの日か、心臓の損傷を修復するために筋肉細胞を形成するよう、小さな分子カクテルを加えることによって操作されるかもしれない、ということである。もしくはパーキンソン病の影響を修復する脳細胞へと。それらは患者自身の細胞であるため、拒絶されないだろう。<br>
　そうした初期化〔再プログラム〕された細胞は、理論的には、身体中の200種類もの細胞のいずれにも変化されうるだろう。さらには組織をつくりあげる、異なる細胞の集合、そして長期的には臓器へも。ウィルムット教授は、それは「きわめて刺激的であり、驚くべきものです」と述べ、自分はいま、この分野の研究を行なうことを計画している、と言う。<br>
　彼は言う。このアプローチは幹細胞研究の未来を示している、と。彼の巨大なチームが、ドリーをつくるために、エジンバラ近くのロスリン研究所で、10年以上前に使った核移植よりも、と。<br>
　この方法〔核移植〕では、成体細胞の中身のDNAが空の卵子〔除核卵〕に入れられ、クローン胚へと発生するよう、電気ショックで刺激される。このクローン胚は、自在の幹細胞をつくるためには、壊されなければならない。<br>
　10年以上前には、生物学者らが、ある細胞に皮膚----ましてや筋肉や脳など何であれ----の特性を持たせるようにすることにかかわるDNA暗号を拾うメカニズムは、あまりに複雑で、あまりに強く固定されており、〔それらをそうすることは〕不可能だろうと思うのはもっともであった。<br>
　彼らは、この深く固定された確信がドリー----成体細胞からクローンされた最初の哺乳類であり、数多くの実践的な応用をともない、幹細胞科学において最も明らかな快挙----によって覆されたとき、驚いた。<br>
　しかし「セラピューティック・クローニング」が、細胞や組織の限りない供給をもたらす、患者自身の胚性幹細胞を得るための方法を提供するにもかかわらず、代替案への強い探求がある。というのは、プロライフ派ロビーやジョージ・Ｗ・ブッシュ大統領の反対、そして以前から存在してきたクローン・ベビーへの懸念があるからである。<br>
　ウィルムットの決断は、ドリーにおける彼のチームの先駆的研究をヒトへと拡大することへの進展の欠落を示す。<br>
　このハードルは、数年前、彼が共同研究を始めた、韓国のファン・ウソク教授率いるチームによって、克服されたように見えた。<br>
　その後、ファン教授の研究は捏造であることがわかった。「私たちは、それがすべて詐欺だとわかるまで、彼と話すことに長い時間を費やしました」と彼は言う。「私はその後、ほんとうに何も再開していません」<br>
　そしてウィルムット教授は、セラピューティック・クローニングが機能するためには、遠い道のりがあると考えている。ビーバートンのオレゴン健康科学大学のShoukhrat Mitalipov〔ショウクラット・ミタリポフ？〕教授とその同僚らによる、『ネイチャー』での今週の発表を歓迎する見出しにもかかわらず、である。彼らは霊長類の胚をクローンした。<br>
　Mitalipov教授は全部で、アカゲザル14頭からの卵子304個を使い、胚性幹細胞を２株つくり、そのうち１株は染色体に異常があった。Mitalipov教授自身、この効率が低いことを認めている。そしてこの研究が「原理の証明」であり、彼の方法が向上するとしても、それがまだ費用的に効率的な医療の選択肢ではないことを認めている。<br>
　クローニングはいまだに貴重な卵子の浪費なのだ。それは不妊治療のためには大きな需要があり、胚性幹細胞をつくるためにも考慮されている。「みごとな成功なのですが、少し限界があります」とウィルムット教授はコメントした。「この低い効率を見れば、あなたはすぐに、核移植がそれほどの耐用年数を持つのだろうかと疑うでしょう」<br>
　彼は言う。オレゴンのチームがどうして成功したのかは定かではない、と。それは彼らの方法を向上させる試みの妨げになるだろう、と。その代わり、ウィルムット教授は、直接的な初期化〔再プログラム〕、すなわち「脱分化de-differentiation」に戻った。山中教授が追求した、胚を必要としない筋道であり、彼〔ウィルムット〕は「100倍興味深い」ことを見出した。<br>
「奇妙なことは、私たちがヒトでの核移植を行なう時点まで、直接的な初期化もまたうまくいくだろう、ということです」<br>
　私は、私たちが近い将来のうちに、ヒト胚をつくることなく、同じことを達成するのに山中のアプローチを使えることを期待しています。私は、直接的な初期化がより生産的になることを、長期的に見れば、疑いを持っていません。来年か、５年後の未来なのか、わからないとしても」<br>
　山中教授の研究が示すことは、成体の細胞を、多くの異なる種類〔の細胞〕に育つことのできるそれら〔幹細胞〕へ変えるという夢が、きわめて簡単に実現されえた、ということだ。<br>
　彼のチームが、成体のマウスの繊維芽細胞に（Oct4、Sox2、c-Myc、Klf4と呼ばれる）４つの遺伝子を加えるためにウイルスを使ったとき、彼らは、NanogやOct4というタンパク質をつくる、１万個に１個の細胞という結果を精査することにより、胚様の細胞が生じていることを発見することができた。NanogやOct4はどちらも、胚細胞の典型的なマーカーである。<br>
　彼らがそれらの初期化された細胞、「いわゆる誘導型多能性幹（iPS）細胞」、で遺伝子がどのように使われたのかを研究したとき、それらは、胚で見られる活動の典型であった。試験官のなかで、この新しい幹細胞は、胚性幹細胞のように見え、成長した。<br>
　そして彼らは、それらの細胞から生存能力のあるキメラをつくることもできた。そのさいには、その新しい方法でつくられた胚細胞が、生存能力のある成体に育てるためにマウスの胚と混ぜられた。その成体は、初期化された細胞のDNAを次の世代に伝えることができた。<br>
　にもかかわらず、それらが胚細胞のようにふるまうことを確かなものとするために、多くの研究がなされなければならないだろう。それらが体内で使うのに十分なほど安全であるかどうかはいうまでもない。そうだとしても、手短にいえば、それらは、深刻な疾患を抱える人々から細胞株をつくるのに、計り知れないほどの方法を提供するだろう。たとえば運動ニューロン疾患など。そのメカニズムの解明に光明を与えるために。<br>
　この分野における捏造の歴史を踏まえて、オレゴンの研究は、メルボルンのモナシュ大学の、デービット・クラムDavid Cram博士とその同僚によって検証された。「現段階において、多能性幹細胞株をつくるための核移植は、非効率的な工程であり続けています」とクラム博士は言う。<br>
「脱分化は、ほんとうにより効率的な方法であると証明されるかもしれませんが、核移植や脱分化を最適化するために、また、こうした操作の後、遺伝的に正常にふるまわせるためには、まだ〔なされるべき〕多くの研究があります」<br>
　ミルヒルの国立医学研究所のRobin Lovell-Badgeロビン・ラベルバッジ教授は、オレゴンのチームが報告した0.7パーセントという全体的な成功率は「まだ、ヒトでの研究に使うには低すぎます。とりわけ、研究のための卵子採取の困難さを考えれば。私は、脱分化は未来のものとなる可能性がとても高いと思います----これがヒトで機能すること（私はそうだという噂を聞いています）、そして信頼できる細胞資源でよく機能すること（つまり、あまり多くの変異を起こさないこと、など）が示されれば」<br>
　イギリスの新しいノーベル賞受賞者で、幹細胞研究の先駆者である、カーディフ生物科学研究院のサー・マーチン・エバンスMartin Evansは、この日本の研究について、このようにコメントした。「このことは、長期的な解決法になるでしょう」<br>
　ウィルムット教授がクローニングを放棄するつもりだというニュースは、「生殖倫理へのコメント」の代表Josephine Quintavalleジョセフィン・クインタバレに歓迎された。同団体は、研究におけるヒト胚の利用に反対している。<br>
「科学者たちはやっと理由を理解し始め、私たちは事実と現実を踏まえることになりそうです。欺瞞ではなく。月曜日、上院での第２読会〔訳注：イギリス議会での立法手続き過程の１つ〕にかけられる、新しいヒト組織・胚法案Human Tissue and Embryos Bill に、ちょうどいい時期にやって来ませんでした。私たちみんなにとって贈り物です。私たちはやっと、議論を始めるための、常識〔共通感覚〕をいくらか見ることになるでしょう」<br>
　彼女は、この研究は、十分なヒト卵子を得ることの困難さを克服するために動物とヒトのハイブリッド胚をつくるという提案に対しても終わりを告げることになる、と付け加えた。というのは、このこと〔ハイブリッド胚の作製〕はいまでは無意味のようだからだ。<br>
「もし人々がストレートなクローニング過程を疑うのならば、いったいぜんたい、２つの異なる種を組み合わせることについて、それらは何を言おうとしているのでしょう」<br>
　彼女は日本の研究に気づき、それがバチカンでの最近の会議においても思慮深く歓迎された、と言う。<br>
「私よりもずっと多い科学的知識を持ってそれを見てきた、たくさんの人々が、それはとても説得力があり、興味深い、と言っています」<br>
　彼女は、このアプローチは多くの投資を引きつけることになる、というのは、これは胚をつくったり壊したりすることの倫理的問題を背負わないから、と付け加えた。<br>
　Quintavalleは、オレゴンの研究は、新聞の見出しで指摘されているよりもずっと失望的なものだった、と言う。<br>
「この新しいプロトコールを開発するために、１万5000個のサルの卵子が使われたことを私たちは読みました。このプロトコールの現時点での適用は、２つの胚性幹細胞株----そのうち１株は染色体異常----を誘導するために、304個の卵子を必要とします。0.7パーセントというきわめて低い成功率をもたらしているのです。この研究者たちは、失敗から成功を切り離すことについてわずかなアイディアしか持っていないことを認めています。そしてそれはヒトでこの研究を繰り返すことが理論的には可能である一方、誰もそのような実験のために必要な数の卵子を得られるとは考えにくいのです。つくられた胚が形態学的に貧弱で、77回という妊娠の試みがすべて不成功であったことも注目すべきです。リーダーの科学者Shoukhrat Mitalipovが以下のように言ったそうです。『どの妊娠も25日ももたなかった』と」（粥川準二仮訳）
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   <title>ブッシュ政権の幹細胞政策</title>
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   <published>2008-06-06T02:53:54Z</published>
   <updated>2008-06-09T04:27:16Z</updated>
   
   <summary>　iPS細胞をめぐる報道が相次いでいる。 　周知のように、アメリカのブッシュ政権...</summary>
   <author>
      <name>粥川</name>
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   <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://www.journalism.jp/kayukawa/">
      　iPS細胞をめぐる報道が相次いでいる。
　周知のように、アメリカのブッシュ政権は、ヒト胚を壊して得るES細胞（胚性幹細胞）研究に批判的で、それへの連邦予算の使用を制限してきた。その一方で、ヒト胚を壊すことなく得られる「倫理的な幹細胞ethical stem cell」の追求には熱心で、京都大学の山中伸弥教授らが、ブッシュ政権のいう「倫理的な幹細胞」に含まれると思われるiPS細胞の樹立に成功する前から、その方針を示してきた。

      <![CDATA[　僕が気づいた限りでは、あるていど情報量がある文書（報告書）は、少なくとも以下の４つが公表されている（ホワイトハウスのプレスリリースなど情報量の少ない文書はもっと存在する）。

(1)　大統領生命倫理評議会<a href="http://bioethics.gov/reports/stemcell/index.html">『幹細胞研究への監視（Monitoring Stem Cell Research）』</a>（2004年１月）
(2)　大統領生命倫理評議会<a href="http://bioethics.gov/reports/white_paper/index.html">『白書　ヒト多能性幹細胞の代替的資源（ALTERNATIVE SOURCES OF HUMAN PLURIPOTENT STEM CELLS）』</a>（2005年５月）
(3)　ホワイトハウス国民政策審議会<a href="http://www.whitehouse.gov/dpc/stemcell/2007/index.html">『人命を破壊しない幹細胞科学の推進（Advancing Stem Cell Science Without Destroying Human Life）』</a>（2007年１月９日）
(4)　国立衛生研究所保健福祉省<a href="http://stemcells.nih.gov/policy/091907eo">『大統領命令13435「倫理的に責任のある方法における認可された幹細胞株の拡大（Plan for Implementation of Executive Order 13435:Expanding Approved Stem Cell Lines in Ethically Responsible Ways）」の実施計画』</a>（2007年11月18日）

　(1)と(2)は、iPS細胞の登場よりもずっと前に書かれている。(3)は、マウスでのiPS細胞が報告されてから約５カ月後、ヒトでの報告の約10カ月前に書かれている。
　(4)の公表のタイミングが気になる。これは、山中氏とジェームズ・トムソン氏らが同時に、ヒトでのiPS細胞の樹立成功を発表した日、すなわち2007年11月20日の、わずか２日前の日付で公表されている。実は、ブッシュ大統領は、この文書でも述べられている通り、2007年６月20日、ヒト胚を壊すことなく得られる幹細胞の研究を促す<a href="http://www.whitehouse.gov/news/releases/2007/06/20070620-6.html">「大統領命令13435」</a>を発しており、この文書は、それに応じたものである。
　その「要旨」を紹介しよう。
　
<blockquote><strong>大統領命令13435「倫理的に責任のある方法における認可された幹細胞株の拡大」の、保健福祉省／国立衛生研究所の実施計画</strong>

<strong>Ｉ．要旨</strong>

　2007年６月20日、ジョージ・Ｗ・ブッシュ大統領は「大統領命令13435」を発した。この大統領命令は、以下のようなことを要求する。「保健福祉長官は、幹細胞の分離や誘導、生産、検査についての研究を実施・支持すべきである。〔ただし〕その幹細胞は、成長中の身体のすべてもしくはほとんどすべての種類の細胞をつくる能力があり、疾病など弊害のある健康状態の高度な理解をもたらすであろうが、研究目的でヒト胚を作出することなく、もしくはヒト胚や胎児を破壊したり、廃棄したり、害することを前提とすることなく、誘導されるものである」。保健福祉省（HHS）長官は、国立衛生研究所（NIH）に、この大統領命令を実施するための計画を策定する責任を課した。この実施の要旨は以下に記される。

<strong>１．予算機会告知（FOA）を発せよ</strong>
　NIHの幹細胞特別調査委員会〔タスクフォース〕は、非胚性〔胚に由来しない〕資源からのヒト多能性幹細胞（hPSCs）の研究を促進するために、複数の政府機関規模の予算機会告知（FOAs）を設立するだろう。このFOAは、非胚性資源からのhPSC〔ヒト多能性幹細胞〕研究を提案する研究用途を誘うプログラム告知（PA）を含むであろう。たとえば体細胞の初期化〔再プログラム〕や羊水からの細胞、多能性幹細胞の産生のためのそのほかの資源からの誘導など。
　また別のFOA〔予算機会告知〕が、既存の助成金にさらなる予算を追加するための「行政上の追加〔予算〕」を提案するだろう。ある追加プログラムは、動物細胞を使って開発された技術の応用を通じて、非胚性資源からのhPSC〔ヒト多能性幹細胞〕の作出研究を支持するだろう。別の追加プログラムは、既存のヒト細胞株の多能性を確立するための研究を支持するだろう。

<strong>２．NIH〔国立衛生研究所〕の「幹細胞登録〔ステム・セル・レジストリー〕」を、ヒト多能性幹細胞登録として改名せよ</strong>
　NIH〔国立衛生研究所〕は、「NIHヒト胚性幹細胞登録」を、「NIHヒト多能性幹細胞登録」として改名するだろう。適用可能な法律に一致させて、NIHの幹細胞特別調査委員会〔タスクフォース〕は、NIHにおける“多能性”の定義を確立し、この定義を、この「登録」に加えられる資格のある〔細胞〕株がどれかを決定するために使うであろう。同特別調査委員会は、幹細胞の特性解析における最近の進歩を評価し、それが不可欠であるとみなす、さらなる基準を明確化する。この「登録」に自分たちの細胞株を含ませることに関心を持つ科学者らは、NIHに、検討を申請することができる。

<strong>３．多能性幹細胞の代替的資源を検討せよ</strong>
　NIHは、多能性幹細胞の代替的資源の研究を探求するだろう。そのなかには、とりわけ、『ヒト多能性幹細胞の代替的資源』と題された大統領生命倫理評議会（PCOB）の2005年白書で概説された技術もある。この報告書は、４種類の多能性幹細胞の代替的資源を議論している。“死んだ”胚、改変核移植（ANT）、単一細胞生検、細胞の初期化〔再プログラム〕、である。これらの方法に加えて、そのほかの、多能性幹細胞の代替的資源が、この大統領命令や応用可能な法律、政策に応じて検討されるべきである。

<strong>４．包括的なポートフォリオ分析を開始せよ</strong>
　NIHは、上記に言及された技術のいずれかについて、現在、研究が実施されているかを確認するために、研究ポートフォリオの、包括的な概観を実施するだろう。このポートフォリオ分析は、要求を満たさない研究機会を示す代替的方法がどれかを決定するのを手助けしうる。次にNIIHは、そうした方法をPA〔プログラム告知〕に含めることによって、要求を満たさない研究機会について取り組むだろう。

<strong>５．最先端科学ワークショップを招集せよ</strong>
　NIHは、ワークショップを招集するだろう。hPSC株を誘導するさまざまな方法の最先端科学を評価し、知識のギャップを認識し、特定の技術／方法がさらなる基礎研究や動物研究を必要とするものを確かめるために。そうした技術を使うヒト細胞のかかわる研究のどれもが、この「大統領命令」や適用可能な法律、政策のもとで確立される基準に一致することを確かめるために。このワークショップの結果は、さらなるFOA〔予算機会告知〕の必要性に応じて、NIHに知らされる。
<strong>
６．臨床上の利益のために最も潜在性のある研究の優先順位を付けるために、ヒト多能性幹細胞（hPSC）研究シンポジウムを開催せよ</strong>
　NIHは、臨床上の利益のために最も潜在性のある研究に優先順位を付けるのを手助けするために、基礎および臨床上の、多能性幹細胞生物学の現状についてのシンポジウムを招集するだろう。このシンポジウムによって、NIHは、強化され、さらにはそうした分野の研究を増加させるために、さらなるFOAを発展させる必要のある、高い優先性を持つ研究分野がどれなのかを決められるようになるだろう。</blockquote>

　そして2007年11月20日、ブッシュ大統領は、「倫理的な幹細胞」としてのiPS細胞の報告を歓迎する声明を発表する。
　
<blockquote><a href="http://www.whitehouse.gov/news/releases/2007/11/20071120-5.html">即時公開
報道官局
2007年11月20日

<strong>報道官による声明</strong></a>

　ブッシュ大統領は、今日、科学雑誌に報告された倫理的な幹細胞〔ethical stem cell〕研究における重要な進展を見て、非常に喜んでいる。代替的なアプローチを精力的に支持する一方で、生命を破壊する技術を避けることにより、ブッシュ大統領は、倫理的な境界のなかでの科学的な進展を奨励している。
　ブッシュ大統領は、ヒト胚性幹細胞研究に連邦予算を使えるようにした、最初の大統領である----そして彼の政策は、それを、胚の破壊を奨励しない方法で行なった。2006年６月、ヒト胚や卵子に立ち入らず、成体の皮膚細胞を多能性幹細胞へと初期化〔再プログラム〕する可能性の研究を強調した。2007年６月に発せられた、この大統領命令〔13435〕は、今日報告された類の研究を、まさに、促進することを意図したものだった。今日発表された研究のうち１つは、部分的に、大統領の幹細胞政策のもとで行なわれた国立衛生研究所によって、予算を与えられたものである。
　大統領は、科学の崇高な目的も人命の尊厳も譲るこなく、医療的な問題が解決されうると考えている。私たちは、幹細胞研究のフロンティアを拡大するよう、科学者たちを励まし続け、倫理的に責任ある方法でヒト生物学の理解を進歩させ続けるつもりである。</blockquote>

　この声明はさておき、上記４つの報告書については、いつものことながら、アメリカの官僚たちの文書作成能力の驚嘆する。しかし、気になることもある。(1)や(2)はともかくとして、(3)や(4)のどこを読んでも、韓国で発覚した“黄禹錫（ファン・ウソク事件）”への言及が見あたらないことである。このことは、アメリカ的生命倫理の限界、というか、それに欠落しているものをはからずも示していると僕には思われる。
　また、僕は日本の生命倫理行政に批判的であるつもりなのだが、たとえば最近、文部科学省の部会がヒトクローン胚の作製を容認するむねをまとめた報告書<a href="http://www.lifescience.mext.go.jp/council/program_council.html?b=6&l=346">『人クローン胚の研究目的の作成・利用のあり方について（第一次報告）』</a>では、同事件への言及がそれなりになされていることには、注目しておきたい。08.6.6（追記：同日に加筆・修正しました。08.6.6）]]>
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   <title>遠隔嘘発見器----いつ、どこで、そして誰に？</title>
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   <published>2008-05-31T10:40:03Z</published>
   <updated>2008-05-31T14:00:59Z</updated>
   
   <summary>　みなさま、おひさしぶりです。こちらでは（苦笑）。 「みずもり亭日誌」ではお知ら...</summary>
   <author>
      <name>粥川</name>
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   <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://www.journalism.jp/kayukawa/">
      <![CDATA[　みなさま、おひさしぶりです。こちらでは（苦笑）。
<a href="http://www2.diary.ne.jp/logdisp.cgi?user=91038&log=20080526">「みずもり亭日誌」</a>ではお知らせしたのですが、青土社から出ている<a href="http://www.seidosha.co.jp/index.php?%A5%CB%A5%E5%A1%BC%A5%ED%A5%A8%A5%B7%A5%C3%A5%AF%A5%B9">『現代思想』という月刊誌の６月号「特集　ニューロエシックス」</a>で、「信頼か、それとも脳スキャンか」という文章を寄稿しました。]]>
      <![CDATA[　これを書く過程で、偶然見つけたニュースを紹介します。
　
<blockquote><a href="http://www.abc.net.au/science/articles/2008/04/09/2212235.htm"><strong>遠隔嘘発見〔器〕が倫理的問題をもたらす</strong>
Remote lie detection raises ethical issues

Wednesday, 9 April 2008 Eric Bland
2008年４月９日、水曜日、エリック・ブランド
Discovery News
ディスカバリー・ニュース</a>

　血圧や脈拍、汗を離れてモニターする新しい方法が、健康の徴候を調べるだけでなく、人々に嘘発見テストを実施することに使われうる。彼らの認識も同意もなく、である。
　研究者らは自分たちの研究がただの実演に留まっていることを強調するが、サブ・テラヘルツの波を使う商業ヴァージョンが、理論的には、離れて〔医療の〕患者をモニターし、運動性を評価し、疾病を診断し、そして嘘を検知するのを手助けしうるだろう。
　カギは、人の汗管の驚くべき形状にある。
　画像化技術における近年の発展が、汗管（汗腺を皮膚の外側につなぐ小さなチューブ）が螺旋状であり、コルクスクリューのようなかたちであることを明らかにしている。
「現時点では、なぜ自然がアンテナのようなかたちをした汗管をつくることを選んだのか、はっきりしません」と、イェルサレムのヘブライ大学の物理教授で、『フィジカル・レビュー・レターズPhysical Review Letters』における研究の共著者であるアハロン・アグラナトAharon Agranat は言う。
「私たちはただ、〔その形状を〕探っているだけです。
　共著者で同僚のユリ・フェルドマンYuri Feldman教授がそうした汗腺の画像を見たとき、それらは彼に、基礎工学の分野でしばしば用いられる螺旋状のアンテナを思い出させた。

<strong>第一に、ねじれを見よ</strong>

　ねじれの数のようないくつかの要素を計測することによって、どんな初心者の電気工学の学生でも、そのアンテナが相互作用するエネルギーの波長を計測できる、と物理学者たちは言う。
　ヒトの汗腺の波長は、サブ・テラヘルツ、つまりサブ・Ｔレイ〔Ｔ線〕の範囲に入る。
　フルＴレイは、近年、さまざまなそのほかの応用方法に使われている。隠れたアートワークを明らかにすることから、隠された武器を発見することまで。Ｔレイは、そのエネルギー的ないとこであるＸ線とは違って、無害である。

<strong>次に、機械をつくる</strong>

　Ｔレイ〔Ｔ線〕をつくり、検知する機械をつくることによって、科学者らは、身体の最も大きな器官、つまり皮膚に埋め込まれた、何百万もの小さな「アンテナ」に相互作用する波長を、自分たちは見ることができる、と言う。
　汗はＴレイをつくりはしないのだが、汗の産生は、汗管のアンテナの後に引っ込み、跳ね返された波長を変化させる。
　そうした波長を測定することで、科学者らは、次に、どれだけ、そしてどこで人が汗をかいているのかを測定することができる。

<strong>次に、その汗を見よ</strong>

　身体のさまざまな部分が、理由によって汗をかく。辛いチリペッパーを食べることは、額に、吹き出すような汗を出させる。
　日光浴は、胸や背中で、汗腺を活性化させる。
　さまざまな疾病や、医療的な健康状態は、そのほかの汗腺を活性化させる。一方で、それらは、血液や脈拍を変化させる。
　最終的には、正確な汗マップやそのほかの研究の開発においては、物理学者たちは、人が汗をかいている場所にもとづいて、疾病を診断できるツールをつくり出すことを望んでいる。
　最近のテストでは、研究らは、血圧や脈拍をも離れて測定した。そうしたバイタルサインにおける変化に直接リンクする、ある種の汗かきをモニターすることによって。

<strong>遠隔モニタリング</strong>

　現在のところ、血圧を測る唯一の方法は、空気注入式圧力カフinflatable pressure cuff か、外科的に埋め込まれたモニターを使うことによるものである。汗を測る唯一の方法は、皮膚のごく一部で電極を使う、煩雑なプロセスを通じたものである。
　この新しい方法は、離れて、かつ継続的に行なうことができる。
　一方で、この新しい研究に慎重な、マサチューセッツ州コンコルドのエマーソン病院の医師で、この研究には関係のない、ジェームズ・ウォルフは、「これは、研究のまったく新しい領域を開きうる」と言う。
　離れて汗や脈拍、血圧を測ることは可能ではなかったので、誰も、この技術が使われうることについて考えてこなかった、とウォルフは言う。

<strong>汗かきの嘘つき</strong>

　この装置はまた、遠隔嘘発見器としても使われうるかもしれない。彼らの認識も同意もなく。
　人は嘘をつくとき、生理学的な反応を引き起こす。速い脈拍、高い血圧、そして汗の増加。ポリグラフ・マシンは、そうした反応を計測するのだが、それは、人に身体的に接触されなければならない。
　訓練されたプロは、ポリグラフをうまく逃れることができる。しかし、もし人がつねにテストされていることを知らないとしたら、この新しい方法はもっと効果的になりうる。
　ペンシルバニア大学の生命倫理教授ジョナサン・マークスは、この方法を使う嘘発見〔装置〕は、いまのところ、正確さに問題がある、と言う。
　スキャンされているとき、何かほかのことについてすでに不安な人は、擬陽性をもたらしうる。
「人々のプライバシーについての懸念があります」とマークスは言う。「生理学的なデータのために、人々をスクリーニングすることの正当性はありますか？」
「どこであなたはこれを行ないますか？」
</blockquote>

　正確さはいわゆるポリグラフと同じぐらいでしょうから、それほどのものではないと思います。
　しかし正確さとは別に、いつ、どこで、そして誰に対して使うべきなのか、精査が必要なことはいうまでもありません。
　しかしそれにしても、『現代思想』への寄稿文で紹介したものもそうなのですが、脳科学といわれる研究のなかには、一歩間違えば、お笑いというか、トンデモ科学というか、おかしなものが少なくないという印象があります。08.5.31]]>
   </content>
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   <title>謎の三角地帯(8)</title>
   <link rel="alternate" type="text/html" href="http://www.journalism.jp/kayukawa/2007/07/8.html" />
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   <published>2007-07-25T12:11:20Z</published>
   <updated>2007-07-25T12:15:35Z</updated>
   
   <summary>　ひさしぶりのこのエントリー、みなさま、覚えていらっしゃいますでしょうか。 ...</summary>
   <author>
      <name>粥川</name>
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      　ひさしぶりのこのエントリー、みなさま、覚えていらっしゃいますでしょうか。

      <![CDATA[　今日、大学に行ったとき、この「謎の三角地帯」に建てられていた、マンションのモデルルームはなくなっていて、すでに更地になっていた。

<img alt="DSCF0817.JPG" src="http://www.journalism.jp/kayukawa/DSCF0817.JPG" width="400" height="300" />

　それが徐々に壊される過程も、できれば目撃したかったのだが……やはり僕は消えゆくもの、滅びゆくもの、はかないものに興味があるのだろうか。僕が絶対に住むことのできないであろうマンションと、そのモデルルームとでは、その「はかなさ」には、かなり大きな違いがありそうだ。
　また何か観察に値するものを見つけたら、報告したい。07.7.25]]>
   </content>
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   <title>意味不明、意味過剰</title>
   <link rel="alternate" type="text/html" href="http://www.journalism.jp/kayukawa/2007/07/post_21.html" />
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   <published>2007-07-13T13:08:08Z</published>
   <updated>2007-07-13T13:21:38Z</updated>
   
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      <![CDATA[　僕の住む街は文化の香りがほとんどしないところで、<a href="http://en.wikipedia.org/wiki/Graffiti">グラフィティ</a>などのストリート・アートも、スプレーやマーカーによる、ありきたりのタギングぐらいしか見あたらないと思っていたのだが、先日、「何だこれは？」と思うような<a href="http://commons.wikimedia.org/wiki/Category:Sticker_art">ステッカー</a>を見つけた。]]>
      <![CDATA[　駅前の道の左側を自転車で流していたのだが、突然、「牛乳」という文字が目に入ってきた。パチンコ屋とマンガ喫茶が入っている建物の脇の配電ボックス（？）に貼られていたものだ。

<img alt="DSCF0804.JPG" src="http://www.journalism.jp/kayukawa/DSCF0804.JPG" width="400" height="300" />
　
　いきなり「牛乳」と言われてもな……いうまでもなく、近くに牛乳の自動販売機などはない。
　同じ配電ボックスには、別のステッカーが貼られていることにもすぐに気づいた。
　
<img alt="DSCF0805.JPG" src="http://www.journalism.jp/kayukawa/DSCF0805.JPG" width="400" height="300" />
　
　愚直に引用してみよう。「他人から聞いたコト全てが本当のコトではない。何がウソで何がホントかは自分で考えろ。自分の意志」。ごもっとも、という感じだ。右には富士山のような図形があり、その下に「TSD」という署名らしきものがある。
「牛乳」という、ほとんど意味不明なものと、「他人から……」という、あまりに意味過剰なもの。その２つが隣接しているのだ。

<img alt="DSCF0806.JPG" src="http://www.journalism.jp/kayukawa/DSCF0806.JPG" width="300" height="400" />

　同一人物によるものだろうか。まさかね。なお同じ配電ボックスの右側には、ごくありきたりのステッカーが貼られていたが、この２つの前ではあまりにつまらなく感じ、撮影しなかった。
　普通、ステッカーというと、家のようなデザインで知られる<a href="http://blog.ekkun.com/?cid=20899">「QP」</a>（「EKYS」と同一人物？）など、同じものがあちこちに乱立することが多いのだが（そういえば、この街にはQP氏は来ていないようだ）、いまのところ、「牛乳」も「他人から……」も、ここでしか見ていない。
　文化の匂いの乏しいこの街だが、この２枚や、<a href="http://www.journalism.jp/kayukawa/2007/07/post_20.html">先日のエントリー</a>で紹介した「♡失うな」のような、“シュール系”ストリート・アートがこれから多発するのだろうか……多発しろ！　07.7.13]]>
   </content>
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   <title>謎の落書き</title>
   <link rel="alternate" type="text/html" href="http://www.journalism.jp/kayukawa/2007/07/post_20.html" />
   <id>tag:www.journalism.jp,2007:/kayukawa//8.3396</id>
   
   <published>2007-07-06T13:56:52Z</published>
   <updated>2007-07-06T13:58:57Z</updated>
   
   <summary>　journalism.jpでブログを始めた理由の１つは、昨年夏のヨーロッパおよ...</summary>
   <author>
      <name>粥川</name>
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   <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://www.journalism.jp/kayukawa/">
      　journalism.jpでブログを始めた理由の１つは、昨年夏のヨーロッパおよび韓国出張で撮りためた写真を見せることだった。
      <![CDATA[　その目的はすっかり忘れていて、そのうえ更新そのものも滞りがちになっている。
　それを反省したというわけではないのだが、せっかくデジカメを持ち歩く習慣ができたことだし、街歩きの過程で気になったものを、少しずつ見せていくことにしよう。
　この２枚の写真は、数日前、自室の近所で撮ったもの。
　
<img alt="DSCF0783.JPG" src="http://www.journalism.jp/kayukawa/DSCF0783.JPG" width="300" height="400" />

<img alt="DSCF0786.JPG" src="http://www.journalism.jp/kayukawa/DSCF0786.JPG" width="300" height="400" />
　
　ある歩道を自転車で走っていたら、バックミラーの柱にマーカーで「♡失うな」と書かれているのを見つけた。「♡」というのは、「心」だろうか、それとも「愛」だろうか。いずれにせよ、誰が誰に対して発したメッセージなのか、興味はつきない。
　同じ歩道をもう数メートル歩くと、左側、つまり車道側の電柱にある警察関係の機械（「車両感知器」？）に、白地のステッカーが貼られ、やはりマーカーで「テメェこそどこのやつだ．」と書かれている。「テメェ」というのは警察？　それとも何らかのなわばり争いをしている相手？
　都内には、<a href="http://en.wikipedia.org/wiki/Street_art">ストリート・アート</a>としてのステッカーやグラフィティがいくらでも見られるが、僕が地元で見かけた２つの落書きは、どうもそれらとは趣きが異なるような気がする。
　<a href="http://www.journalism.jp/kayukawa/2006/10/post_4.html">以前のエントリー</a>で、白金高輪駅近くの電柱に「減速せよ！」という貼り紙が貼られていたことを紹介したことがあるが、雰囲気はそれと似ている。なお、現在はその貼り紙もはがされていて、存在しない。
　ふつうの（？）ストリート・アートとしてのステッカーやグラフィティも、面白いものを見つけたら紹介することにする。07.7.6]]>
   </content>
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   <title>ウクライナからの噂？　それとも……</title>
   <link rel="alternate" type="text/html" href="http://www.journalism.jp/kayukawa/2007/05/post_19.html" />
   <id>tag:www.journalism.jp,2007:/kayukawa//8.3373</id>
   
   <published>2007-05-26T11:42:57Z</published>
   <updated>2007-05-26T11:48:37Z</updated>
   
   <summary>　僕はオーム社の各月刊誌『メディカルバイオ』（旧『バイオニクス』）で、「海外ヘッ...</summary>
   <author>
      <name>粥川</name>
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   </author>
         <category term="科学" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
   
   
   <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://www.journalism.jp/kayukawa/">
      <![CDATA[　僕はオーム社の各月刊誌<a href="http://www.ohmsha.co.jp/medicalbio/">『メディカルバイオ』</a>（旧『バイオニクス』）で、「海外ヘッドラインdeライフサイエンス」という連載を担当しているのだが、次号で取り上げようかどうか迷ったのだが、結局、見送ったネタがある。]]>
      <![CDATA[　ウクライナで、「幹細胞採取」を目的として赤ちゃんが誘拐され、殺されている、というショッキングなニュースだ。
　編集者と同意のうえで見送った理由は、このニュースが流れたのが昨年12月ということもあって少々古いことと、にもかからず続報がないので、信憑性に疑問があるということ。
　しかしそれでも、気になることではあるので、旧聞に属すること、信憑性が不明であることを前提のうえで、記事２本の全訳を掲載する。

<blockquote><a href="http://news.bbc.co.uk/2/hi/europe/6171083.stm"><strong>幹細胞調査におけるウクライナの赤ちゃん<br/>
Ukraine babies in stem cell probe</strong></a>

マシュー・ヒル
BBC健康特派員

　健康な新生児が、繁栄中の幹細胞の国際取引に糧を与えるために、ウクライナで、殺されているかもしれない、とBBCが入手した証拠は指摘する。
　バラバラになった小さな身体の検死調査の、不穏なビデオ映像が、それらに何が起きたのかについて深刻な疑問を投げかける。
　ウクライナは、自称、世界の幹細胞の首都になっている。
　多くの疾病と戦うのを手助けできるという、証明されていない主張において、中絶された胎児の幹細胞の取引が存在する。
　しかしいま、幹細胞は、生きている赤ちゃんからも収穫されている、という主張が存在する。

<strong>沈黙の壁</strong>

　BBCは、健康な赤ちゃんを出産し、産科スタッフによって取り上げられる結果となったという、Kharkiv市の母親たちと話した。
　2003年、当局は、第６産科病院によって、約30体の胎児や満期産の赤ちゃんが墓から掘り起こされたことを認めた。
　ある活動家は、ビデオ証拠を集めるために、検死解剖〔の撮影？〕を認められた。彼女はその映像を、BBCとヨーロッパ評議評議会に送った。
　その報告において、同評議会は、子どもの売買という一般的文化が誕生にまで、そして彼らの運命をめぐる病院スタッフの沈黙という壁にまで手を伸ばした、と述べている。
　その画像は、脳を含む臓器が取り出されるところを示している----なかにはバラバラにされた身体もある。
　イギリスのある年長の法医学的病理学者は、自分は、バラバラになった身体を見てとても心配だ、と言う。それは、標準的な検死行為ではないからだ。
　それは、骨髄から幹細胞を得ていることの結果である可能性がある。
　第６病院は、この主張を否定している。

BBCニュースからの話題：
http://news.bbc.co.uk/go/pr/fr/-/2/hi/europe/6171083.stm

公表：2006年12月12日９時34分50秒グリニッチ標準時



<a href="http://www.telegraph.co.uk/news/main.jhtml?xml=/news/2006/12/17/wbaby17.xml"><strong>幹細胞赤ちゃんの死の調査、「かなり真実に近い」と捜査官が主張
Stem cell baby deaths probe 'too close to the truth', claims investigator</strong></a>

ボージャン・パンセブスキ　ウイーン　サンデー・テレグラフ
最終更新：午前１時28分、グリニッチ標準時2006年12月17日

　その幹細胞や内部の細胞を得るために、新生児が殺されたという主張を調べている、ウクライナのある捜査官は、ウクライナの新生児病院すべてに拡大した調査を求めた後、自分はその事件から外された、と言う。
　首都キエフの主任捜査官事務所で働くイリーナ・ボゴモロヴァIrina Bogomolovaは、自分はこの事件から外された、というのは、生後すぐに赤ちゃんを奪われたと主張する女性たちによってなされた調査申し立ての一方で、自分は真実に近づきすぎたからだ、と主張する。
　彼女は言う。「私は政治的な理由でクビになりました。私は、ウクライナじゅうの病院の産科施設すべてへの調査を要求しました。そして私はその要求を行なった後、解任されました。
　ここには幹細胞の取引が存在します……私は、最高のレベルに至るまで、たくさんの賄賂の授受が存在すると疑っています。
　とりわけ農村部では、妊娠中の女性たちは、とても脆弱なターゲットになっています。というのは彼女らは明らかに、医師たちが彼女らに話すことを何でも信じてしまうからです。彼女らからその赤ちゃんを取り上げ、赤ちゃんは合併症のために死んだ、もしくは死んで生まれてきた、と彼女らに話すことは簡単です」
　ヨーロッパ評議会は、議論を呼んでいる医療的および美容的処置のための幹細胞や内臓を得るために、赤ちゃんや胎児が殺されている、という申し立てを調査することになっている。
　ストラスブールに本拠地を置く人権組織の幹部らは、２月にウクライナを訪れ、国際取引における同国の研究所や産科病院が果たしている役割を調査した。
　評議会は、2004年に調査を始めた。複数の母親たちが、自分たちの新生児を、その臓器や組織を取るために奪われたと病院を非難したときのことである。たとえばパーキンソン病やがんなどの疾病の治療のためだけでなく、新しく沸き立つ、再生治療産業のために、である。そのような治療は、ウクライナでは１万2000ユーロもかかるが、西洋諸国ではもっとかかる。
　この調査は、確たる証拠がないために取りやめられた。しかし、報道での新しい申し立ての後、それは再開されることになる。健康な赤ちゃんが殺されているかもしれないと主張する、この問題についてのBBCのレポートが、今夜、「レディオ４」で放映される。
　スイスの国会議員で、ヨーロッパ評議会の議員会議のメンバーであり、かつて消える赤ちゃんの報告を調査したルース-ゲイビー・ヴェルモット-マンゴールドRuth-Gaby Vermot-Mangoldは言う。「私は、信頼できる情報を得ています。消えた新生児５件についての、母親たちやそのほかの情報源からのものです……私は、母親たちは真実を話していると信じています。私はむしろ、赤ちゃんは西での養子縁組目的で盗まれたと考えています」。「多くの子どもたちとともにある全ウクライナ家族連盟」によれば、同じ運命を被ったと主張している母親たちは約300人いる。2003年には、そのリーダーのテチュナ・イザイェラ・ザハロヴァTetyana Isayeva Zaharovaは、１つのビデオを、ヨーロッパ評議会の捜査官に送った。そのビデオは、幹細胞や臓器が取り除かれうるように、部分的にバラバラにされた赤ちゃんの身体を示していると言われている。

# The stem cell swindle: the foetus factories: Radio 4, 5pm
＃幹細胞詐欺：胎児工場The stem cell swindle: the foetus factories：「レディオ４」午後５時
</blockquote>

　ところで僕には、気合いを入れて原書を買ったのに、きっちり読まないうちに翻訳が出てしまったという経験が何度もあるのだが、原書の存在をamazonで知って、買おうかどうか迷っていたが、翻訳が出たのでそちらを買った本がある。デボラ・Ｌ・スパーの<a href="http://www.randomhouse-kodansha.co.jp/books/details.php?id=246">『ベビー・ビジネス』</a>（ランダムハウス講談社）だ。ラッキーッと思ったが、全訳ではなく、抄訳である。しかも文献リストがない！　原書を買うべきだろうか。
　それはともかくとして、『ベビー・ビジネス』でも、精子や卵子の売買や代理母ビジネスだけでなく、国際的な養子縁組についても書かれている。
　養子目的での子どもの誘拐は世界中で問題になっていて、記事や単行本もいくつか書かれているが、「幹細胞採取」目的の誘拐というのは、どの記事も伝聞の伝聞のようなかたちで書かれている。少なくとも現時点では、信憑性の高さは不明だ。
　そういえば数年前、南米で臓器目的での子どもの誘拐が相次いでいる、という「噂」が流れたのですが、結局、どの公的機関も報道機関もその事実を確認できなかった、ということがあったような記憶がある。この手の話題は、いわゆる都市伝説になりやすいのかもしれない。
　いずれにせよヨーロッパ評議会の報告を待つことにしよう。
　事実だとわかったら大スキャンダルだし、事実でないとのことだったら……都市伝説論のようなコラムが書けそうだ。また、この手の話題が、モルドバやウクライナなど旧ソ連、あるいは南米やアジア（中国！）など、いわゆる第３世界で多いことも気になる。07.5.26]]>
   </content>
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   <title>体性幹細胞研究をめぐる疑惑</title>
   <link rel="alternate" type="text/html" href="http://www.journalism.jp/kayukawa/2007/03/post_18.html" />
   <id>tag:www.journalism.jp,2007:/kayukawa//8.3351</id>
   
   <published>2007-03-23T07:25:00Z</published>
   <updated>2007-03-23T08:34:42Z</updated>
   
   <summary>「体性幹細胞adult stem cell」は、ES細胞（胚性幹細胞、embry...</summary>
   <author>
      <name>粥川</name>
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   </author>
         <category term="ジャーナリズム" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
         <category term="科学" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
   
   
   <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://www.journalism.jp/kayukawa/">
      「体性幹細胞adult stem cell」は、ES細胞（胚性幹細胞、embryonic stem cell）とは異なり、胚を破壊することなく得られるので、英語圏では「倫理的な幹細胞ethical stem cell」と呼ばれるものの１つに数えられている。

      <![CDATA[　確かに、成人の身体のどこかから、ES細胞のようにさまざまな種類の細胞へと分化させられる幹細胞を得ることができれば、レシピアント自身をドナーにすることができ、「治療」と「免疫拒絶反応の軽減」を同時に達成することができるかもしれない。とすれば、クローン胚を用いる「セラピューティック・クローニング」なども不要となる。
　まさに夢のような話だが、現実には、体性幹細胞の単離（樹立）は、かなり難しいらしい。2002年にアメリカの研究者らが、マウスの骨髄から、ES細胞と同じぐらいの多能性を持つ「多能性成体前駆細胞（MAPCs）」を単離したと発表したが、これまで誰もその結果を再現できなかった。
　そして最近、彼女らの研究には、かなり大きな問題があるということがわかってきた。しかもその事実は、イギリスの科学雑誌<a href="http://www.newscientist.com/home.ns"> 『ニューサイエンティスト』</a>による調査報道で明らかになってきたのだ。いちおう断っておくと、『ニューサイエンティスト』は、『ネイチャー』や『サイエンス』のような学術雑誌ではなく、キオスクなどでも売っている一般向け科学週刊誌である。
　韓国におけるファン・ウソクらの「スキャンダル」の曝露には、インターネット新聞<a href="http://www.pressian.com/">『プレシアン』</a>の活躍が大きく貢献した。今回の『ニューサイエンティスト』の仕事は、それに匹敵する仕事であろう。
　
<blockquote><a href="http://www.newscientist.com/article.ns?id=dn11026"><strong>体性幹細胞は少なくとも血液をつくる
Adult stem cells can at least make blood</strong></a>

    2007年１月25日12時42分
    『ニューサイエンティスト・ドットコム・ニュースサービス』
    ピーター・アルドウス

　それらは胚性幹細胞に対する「倫理的な」代替だと歓迎されていた----身体のどんな組織にも変化しうる体性〔成体〕幹細胞である。〔その実験に対する〕疑念がふくらんでいるのだが、いま、ある突出した懐疑論者が、１つの主張が真実らしいことを示した。つまりそれらは、血液で見つかるすべての種類の細胞を形成しうるのだ。
　アメリカのミネソタ大学のキャサリン・ヴァーフェイルとその同僚らは、2002年、「多能性のある」成体前駆細胞（MAPCs）について説明した。哺乳類の骨髄細胞から単離されたそれらは、間葉幹細胞mesenchymal stem cellsと呼ばれる種類に属し、通常、筋肉や骨を形成する。しかしながら、MAPCsはさらにもっと多能性を持つらしく、身体のどんな組織をも形成することができる（「これはその１つなのかIs this the one?」を参照）。
　その後、別のチームがその結果を繰り返そうと奮闘してきた（「延期された幹細胞の奇跡Stem cells' miracle postponed」を参照）。しかしいま、ヴァーフェイルは、米カリフォルニア州のスタンフォード大学のアーヴィング・ワイスマンとチームを組んでいる。MAPCsを、放射線をあてられて、その血液幹細胞（HSCs）----血液をつくり出す、また別の種類の骨髄細胞----を取り除かれたマウスに移植するために、である。「最初、私は、MAPCsが血液の形成に寄与しうるということに、とても懐疑的でした」とワイスマンは言う。

<strong>陪審は蚊帳の外</strong>

　いま、彼は自分の調子tuneを変えている。つまり、移植されたMAPCsは、すべての種類の血液細胞を形成できる、と。「マウスのMAPCsは、通常の血液をつくることができ、また、私たちは、それらがどのようにしてそうなるのかを理解する必要があります」とワイスマンは言う。
　しかしながら、MAPCsは、骨髄への移植や血液への分化においては、HSCsよりもずっと非効率的である。「このことは、私たちが［ヒトMAPCsを］ヒトに移植するために使うようになる前に解決される必要があります」とヴァーフェイルは言う。彼女はいま、ベルギーのルーベンにあるカソリック大学にいる。
　そしてその陪審員juryは、MAPCsについてなされたそのほかの主張をめぐっては、いまだに蚊帳の外still outである。その最新の実験が血液の形成を調べることに特化されてデザインされたにもかかわらず、ワイスマンは、その動物の身体の至るところに傷害を引き起こすのに使われた放射線量を記している。これは、修復機構の引き金を引くであろうし、MAPCsに、ある範囲の組織を形成する機会を与えうる。「私は、血液細胞だけが派生されたのを見て、失望しました」とワイスマンは認めている。

参照ジャーナル：『実験医学ジャーナル』（第204巻、129頁）

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    * 13 January 2007
    動物-ヒトのハイブリッド・クローニング、延期される
    * http://www.newscientist.com/article.ns?id=dn10939
    * 11 January 2007
    幹細胞治療をめぐるがんの警告
    * http://www.newscientist.com/article.ns?id=mg19325852.400
    * 06 January 2007

ウェブリンク
    『実験医学ジャーナル』
    * http://www.jem.org/



<a href="http://www.newscientist.com/channel/sex/stem-cells/mg19325915.200-flawed-stem-cell-data-withdrawn.html"><strong>欠陥のある幹細胞のデータ、撤回される
Flawed stem cell data withdrawn</strong></a>

    2007年２月15日
    『ニューサイエンティスト・ドットコム・ニュースサービス』
    ピーター・アルドウス、ユージニー・サミュエル・ライク

　それはここ５年間で、最もよく知られている幹細胞の論文の１つであり、胚性幹細胞と同じ展望を持つと思われる体性〔成体〕幹細胞について説明している。いま、『ニューサイエンティスト』による以下のような調査によって、その論文に含まれるデータの一部は、疑問を呈されている。
　2002年、ミネアポリスにあるミネソタ大学のキャサリン・ヴァーフェイルに率いられたチームは、齧歯類の骨髄細胞から単離した「多能性成体前駆細胞multipotent adult progenitor cells」、すなわちMAPCsについて説明した（『ネイチャー』第418巻41頁）。そうした細胞は、身体の組織のほとんどへと発生できると思われた。
　それまでは、胚性幹細胞（ES細胞）だけがそのような多能性を示していて、この研究は、ES細胞研究の反対者たちに注目された。彼らは、この研究は、〔ES細胞と〕同様の多能性を持つ細胞を、ヒト胚を破壊することなく得ることができると証明した、と主張した。
　この結果は、繰り返すことが難しいとわかった。2003年の終わりから６カ月以上経っても、ヴァーフェイルのグループ自身ですらその細胞を単離することができなかった。『ニューサイエンティスト』がより厳密に調べたところ、私たちは、『ネイチャー』の論文から６つのプロットsix plotsを発見し、その補足情報は、ほぼ同じときに『実験血液学』（第30巻896頁）で公表された、第２の論文に複製されたことを発見した。それらは、異なるマウスから採取された、異なる細胞を意味するとみなされているにもかかわらず、である。そのプロットplotsは、おそらくMAPCsの特徴である、その細胞の表面の「マーカー」分子について説明した。

<strong>「コンセンサスの意見」</strong>

『ニューサイエンティスト』がその結果に疑問を呈した後、専門家の委員会がそのデータを再検討した。いまではベルギーのルーベンにあるカソリック大学（KUL）にいるヴァーフェイルは、その後、その２本の論文中のデータにある問題を伝える書簡を、その２つの雑誌に書いており、以下のように述べている。「このデータには欠陥があり、MAPCマーカーの分析結果の正確な説明として信頼されるべきではないというのが〔専門家たちの〕コンセンサスであった」。
　彼女が言及している欠陥は、これらの論文における重複duplicationsにはかかわっていない。これらの重複は、単なる取り違えだった、とヴァーフェイルは『ニューサイエンティスト』に語った。彼女は、MAPCsは身体の組織のほとんどへと発生できるという主張に立っており、その後の論文が、それらを確認するための信頼できる方法を説明している、と主張する。彼女の最も最近の論文では、ヴァーフェイルと、カリフォルニアにあるスタンフォード大学の幹細胞生物学者アーヴィング・ウェイスマンが、血液で見つかる、すべての種類の細胞へ発生しうることを示したが、MAPCsが、彼女がもともとの『ネイチャー』の論文で主張したものと同じくらい多能性を持つのかどうかは、いまだに不明瞭である。
　多くの研究者らは、それらを単離することさえできない。「それらはとても不機嫌な細胞なのです」と、ハーヴァード大学のエイミー・ウェイジャーズは意見を述べる。彼女はヴァーフェイルの研究室で、そのテクニックを学ぼうと試みて、無駄に１週間を過ごした。
　マーカーの分析結果にともなう問題は、そうした困難を説明するのに役立つかもしれない。「もし私が2002年以降にこのレシピにしたがっていたら、かなり怒ったでしょう」と、カリフォルニアのラホーヤにあるバーナム医学研究所の幹細胞生物学者ジェーン・ローリングは言う。
「私たちは、彼女が言及している、この問題のさらなる詳細について著者と接触しており、その後、おそらく外部からの助言を得て、どのように対応するか決定することになるでしょう」と、『ネイチャー』編集主幹のフィリップ・キャンベルは言う。

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    * http://www.newscientist.com/article.ns?id=dn11026
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    * http://www.newscientist.com/article.ns?id=mg18925421.600
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    * http://www.newscientist.com/article.ns?id=mg17323270.300
    * 26 January 2002

ウェブリンク

    キャサリン・ヴァーフェイル、ルーベンのカソリック大学
    * http://www.kuleuven.be/cv/u0048658e.htm
    『ネイチャー』
    * http://www.nature.com/index.html
    『実験血液学』
    * http://www.elsevier.com/wps/find/journaldescription.cws_home/601451/description#description

『ニューサイエンティスト』誌2591号、2007年２月15日、12頁より



<a href="http://www.newscientist.com/channel/sex/stem-cells/mg19325964.600-fresh-questions-on-stem-cell-findings.html"><strong>幹細胞の知見をめぐる新たな疑問
Fresh questions on stem cell findings</strong></a>

    2007年３月21日
    『ニューサイエンティスト・ドットコム・ニュースサービス』
    ピーター・アルドウス
    ユージニー・サミュエル・ライク

　新たな疑問が、体性〔成体〕幹細胞について最も成功した研究のある部分を包囲している。２回続けて、『ニューサイエンティスト』は、明らかに複製されたデータが、異なる実験の結果を記述するために使われていることを発見した。ミネアポリスにあるミネソタ大学の科学者たちのグループによって公表された研究において、である。
　この研究は、多くの種類の組織へと変容する、はっきりとした能力を持つと思われる、ある腫の体性幹細胞にかかわるものである。この種類の細胞は、医学研究における、ヒト胚性幹細胞の代替として、一部の活動家や政治家たちに推奨されてきた。ES細胞の使用はある種の人々にとっては受け入れがたいのだ。というのは、それら〔ES細胞〕は、その過程において破壊された胚からしか得られないからである。
　2002年６月、ミネソタのキャサリン・ヴァーフェイルのチームは、『ネイチャー』（第418巻41頁）である論文を公表し、身体の組織のほとんどへと発生しうると思われる、マウスの骨髄細胞に由来する幹細胞の一群について説明した。このことは驚きであった。というのは、体性幹細胞は一般的に、狭い範囲の種類の細胞のみを形成できるからだ。ヴァーフェイルのチームはこれらの細胞を「多能性成体前駆細胞」、すなわちMAPCsと呼んだ。ほかの研究者らは、その後、その研究を再現することが難しいことを知った（「まねできない偉業A hard act to follow」を参照）。
　こうした困難を見て、『ニューサイエンティスト』は１年以上前に、この『ネイチャー』の論文を綿密に調べることを決断した。私たちは、そのなかの画像の一部が、ほぼ同時に公表された第２の論文にも登場することを発見した。そこでは、それらは、異なる実験にかかわるものであるとみなされていた（「欠陥と重複Flaws and duplications」を参照）。
　そこで『ニューサイエンティスト』は、MAPCsの単離と使用をカヴァーする、2006年に認められた、アメリカの特許（番号7015037）を調べた。この特許は、オハイオのクリーヴランドにあるアセルシスAthersysという会社に、独占的にライセンスを供与している。同社は、心臓麻痺や卒中といった症状を治療するために、この細胞の臨床試験を始めることを望んでいる。
　この特許のなかには、ヴァーフェイルのグループの別の論文から複製されたと思われる、３つの画像がある。別の論文というのは、2001年に『血液』誌（第98巻2615〜2625頁）で公表されたものだ。これらの画像は、MAPCsが培養皿のなかで発生し、ほかの種類の細胞へと分化するようつくられた実験にかかわるものである。たとえば、骨や軟骨、脂肪、血管の内側で見つかる細胞のことである。これらの画像は、生産されている、それぞれの種類の細胞に特異的なタンパク質の存在を立証するものである。
　問題なのは、それぞれのケースにおいて、この複製された画像が、『血液』論文で説明されたものとは異なるタンパク質の生産を説明するために、この特許において使われたことである。
　なかでも最も衝撃的な例においては、この複製された画像の１つが、２つの異なる実験の結果を示すために、『血液』論文それ自体のなかで２回使われていたらしいことである。この『血液』論文においては、ゲル上の３つの帯の列を示すこの画像は、まず、ある実験の対照群を示すために使われた。そこでは、骨で見つかる細胞へと分化するように、幹細胞の培養が行なわれた。同じ画像と思われるものが、その後、同じページで使われた。このとき、それは水平にひっくり返され、鏡像をつくり、そして、いくつかの小さな改変を含んでいる（左下の上２つの画像を参照）。ここでは、それは、軟骨で見つかる細胞へと変化するようつくられた幹細胞の培養におけるコラーゲンの生産を示すものだと記されている。
　この特許において、反転され、改変されたこの画像は、また再び現れる。今度はおそらく、骨の細胞へと分化するようつくられた幹細胞の培養において見つかる、骨に特異的なタンパク質を示すものとして（左下の下の画像を参照）。
『血液』論文で説明されたこの研究は、その第１著者モライマ・レイエスMorayma Reyesの博士号研究の一部を形成しており、反転され、改変されたヴァージョンを含む、この論文において複製された画像は、彼女の学位論文のなかにも現れる。現在、シアトルのワシントン大学にいるレイエスは、発明者の１人として、その特許に名前を挙げられている。彼女の指導者であるヴァーフェイルや、ミネソタ大学の実験医学および病理学部門を率いるレオ・フルフトFulchtと並んで、である。現在、アメリカ実験生物学学会連盟の議長であるフルフトは、MCLという会社を設立した。同社は、ミネソタ大学とともにに、特許のライセンスを供与されている。
『ニューサイエンティスト』が接触した幹細胞生物学者たちは、上記のことを意味する３つの画像が複製duplicatesであることを確信している。「それらは間違いなく同じものです」と、カリフォルニアのラホーヤにあるバーナム医学研究所のジェーン・ローリングは言う。「データの一片が、異なることを示すために複数回使われたようです」と、カリフォルニア大学サンフランシスコ校の発生および幹細胞生物学プログラムを率いるアーノルド・クリーグスタインは同意する。
『血液』論文は、『ネイチャー』で続けられた公表ほど知られてはいないにもかかわらず、計画中の臨床試験においては、それは重要である。というのは、それは実験マウスではなく、ヒトのボランティアの骨髄から単離された細胞について説明しているからだ。
　現在はベルギーのルーベンにあるカソリック大学（KUL）にいるヴァーフェイルとレイエスは、このはっきりとした複製について説明を求めた『ニューサイエンティスト』からの質問に対応することができていない。アセルシスAthersysは、私たちが挙げた点を再検討することになるだろうと言い、ミネソタ大学は、コメントはないと言った。
『ニューサイエンティスト』が接触した後、『血液』はいま、独自の調査を実施中である。「私たちは、このことに厳格な調査を行なうつもりです」と、同誌の編集主幹で、カリフォルニア大学サンディエゴ校の血液学者であるサンフォード・シャッティルは言う。

<strong>まねできない偉業</strong>

　すべての者が、MAPCsとして知られるキャサリン・ヴァーフェイルの幹細胞について、１つのことに同意できている。すなわちそれらは、研究することがきわめて難しいということだ。MAPCsの単離は注意深い実験室培養を必要とし、複雑なレシピにしたがわなければならない。そしてこのレシピにしたがおうと試みた何人かの研究者らは、いまだにMAPCsを得られていない。
　その細胞の表面にある「マーカー」分子を説明する実験についてヴァーフェイルが認めた欠陥は、そうした困難の原因となっているようだ。しかし、先月、『ネイチャー』に送った書簡のなかで、ヴァーフェイルは、そうではないと指摘し、彼女の研究グループによる後の論文は、『ネイチャー』で最初に公表されたマーカーの分析結果を確認している、と述べている。
　にもかかわらず、ヴァーフェイルと彼女の同僚は、2003年の終わりから６カ月以上のあいだ、彼女ら自身もMAPCsを単離できなかった後、時間をかけて、その培養方法の詳細を変えてきた。彼女の最も最近の論文の記述もまた、いくつかの点で異なっている。たとえば、それらはいま、「c-kit」と呼ばれるマーカーを持っている、と言われている。『ネイチャー』論文では、持っていないとされていたものだ。
「後の研究が異なる細胞群を使ったのか、それとも異なる培養条件下でいくらか異なるように見える、同じ細胞を使ったのかは、不明瞭なままです」と、アナーバーにあるミシガン大学の幹細胞生物学者ショーン・モリスンは言う。
　ヴァーフェイルは、複数のグループが自分の研究の見知を繰り返したと言うのだが、誰も、その『ネイチャー』論文における最も衝撃的な実験を再現してはない。これは、その胚発生の初期に、ある１つのMAPCを注入されたマウスを通じて、ある側面を示した〔意味不明〕。そのマウスは、その細胞がほとんどの動物組織に寄与することを示すために、傷つけられたものである。これまでのところ、胚性幹細胞だけがそのテストをパスした。
　マサチューセッツ州ケンブリッジにあるホワイトヘッド生物医学研究所のルドルフ・ヤーニッシュは、ヴァーフェイルのチームのメンバーであるYuehua Jiangが、『ネイチャー』論文が出る前に、MAPCsの培養のために彼の研究室を訪れ、その実験を試み、繰り返した、と言う。彼は成功しなかった、とヤーニッシュは言う。Jiangが去った後、ホワイトヘッドのチームは、その細胞を成長させられなかった。
　Jiangにコメントを求めることはできなかった。ヤーニッシュは、MAPCsは、マウス胚で見つかる細胞よりもずっとゆっくりと分割するので、彼はつねに、それらが胚細胞と張り合え、『ネイチャー』で報告されたような衝撃的な結果をもたらしうることを疑っていた。

<strong>欠陥と重複</strong>

『ニューサイエンティスト』が、2005年12月、MAPCsとして知られる幹細胞をめぐるキャサリン・ヴァーフェイルの研究を調査し始めたとき、私たちはすぐに、彼女の『ネイチャー』論文における６つのプロットsix plotsと、2002年６月に公表された、オンラインの補則情報が、その年の８月、『実験血液学』（第30巻896頁）で公表された論文にも登場したことを発見した。その論文では、それらは、異なるマウスから得られた、異なる細胞にかかわるものだとみなされていた。
　問題のプロットplotsは、その細胞の表面に付着している、独特な「マーカー」分子を説明するものである。私たちが2006年２月、ヴァーフェイルに接触したとき、彼女は私たちに、この図表は彼女の研究室のYuehua Jiangという研究者によってつくられたもので、ミネソタ大学の当局にこの問題を持ち込んだ、と話した。同じ月、彼女は『実験血液学』に訂正を送り、いくつかのプロットplotsは、『ネイチャー』論文からのものだと認めた。
　2006年８月、同大学は、その重複duplicationsを調査するために、３人の科学者からなる調査委員会を招集した。その翌月、同委員会は、それらは悪意のない間違いの結果であると認めた。しかし同委員会は第２の問題を提起した。そのメンバーのうち２人は、マーカーを調べるために使われる技術の専門家なのだが、彼らは、これらの結果には「その質をめぐる深刻な懸念」が存在する、と言った。とりわけ、特定のマーカーが存在するかどうかを判断するための比較に使われる対照実験に問題があったのだ。
　その科学者のどちらも幹細胞生物学者ではない。それゆえ、その次に、この分野の専門家が独立した科学的再検討を実施するよう要請された。幹細胞の専門家２人が自分たちのコメントを述べた後、ヴァーフェイルは先月、『実験血液学』と『ネイチャー』に書簡を送り、彼らに、論文中のプロットplotsは「MAPCのマーカー分析結果の正確な説明として信頼されるべきではない」と知らせた（『ニューサイエンティスト』２月17日号、12頁）。『実験血液学』は彼女の書簡を公表し、『ネイチャー』はどのように進めるかを決める前に専門家の助言を求めている。

『ニューサイエンティスト』誌2596号、2007年３月21日号、12〜13頁より</blockquote>



　念のため確認しておきたいことがある。
　第１に、あることの「可能性（できるか、できないか）」を問うことと、あることの「正当性（正しいか、正しくないか）」を問うことは、概念的には、いちおう別次元のことである。今回の報道によって、体性幹細胞による自家移植治療の実現「可能性」が低くなったとしても、他人の身体に由来するもの（たとえば卵子）をあてにしなくてもよいというメリットは、やはり追求し続ける価値があるだろう。
　第２に、しかしながら、「可能性」への問いと「正当性」への問いとのあいだには、つながりもある。科学者はしばしば、「ヒトのことはヒトで試さないとわからない」と口をそろえて言う。かといって、実験動物を使った基礎的な研究で、その実現「可能性」が見込まれていないようなことを、人間で試すことが正当化されるわけではない。体性幹細胞による自家移植治療には、他人の身体に由来するものをあてにしなくてもよいというメリットがあるとしても、やみくもに人間で試せば、それは無意味かつ危険な人体実験にほかならないはずである。07.3.23]]>
   </content>
</entry>
<entry>
   <title>カリフォルニアの「反SLAPP法」</title>
   <link rel="alternate" type="text/html" href="http://www.journalism.jp/kayukawa/2007/02/slapp_11.html" />
   <id>tag:www.journalism.jp,2007:/kayukawa//8.3338</id>
   
   <published>2007-02-24T23:09:27Z</published>
   <updated>2007-02-24T23:41:11Z</updated>
   
   <summary>　しつこく繰り返すが、オリコンがジャーナリストの烏賀陽弘道さんを名誉毀損で訴え、...</summary>
   <author>
      <name>粥川</name>
      <uri>http://www2.diary.ne.jp/user/91038/</uri>
   </author>
         <category term="ジャーナリズム" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
   
   
   <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://www.journalism.jp/kayukawa/">
      <![CDATA[　しつこく繰り返すが、オリコンがジャーナリストの<a href="http://ugaya.com/">烏賀陽弘道さん</a>を名誉毀損で訴え、それに応じて烏賀陽さんがオリコンに反訴した「オリコン訴訟」で、最も重要なキーワードの１つは「SLAPP」、すなわち「公的な関与に対する戦略的訴訟」である。「スラップ」と発音し、意訳すれば「恫喝訴訟」、「いじめ訴訟」であろう。
]]>
      <![CDATA[　すでに多くのブログなどで言及されている通り、アメリカでは複数の州が、SLAPPを禁じる法律、すなわち「反SLAPP法」を制定している。なかでもその動きが最も活発なのがカリフォルニア州で、<a href="http://www.casp.net/">「カリフォルニア反SLAPPプロジェクトThe California Anti-SLAPP Project」</a>のウェブサイトが多くの情報を提供している。同プロジェクトは、1991年、カリフォルニア市民が政府や市民的案件に参加し、公的な問題について自由に発言する権利を守るために設立された「公益法律事務所public interest law firm」である。
　どの資料も非常に興味深いのだが、取り急ぎ、「SLAPP被害者のためのサヴァイバル・ガイド」という文書の「はじめに」を仮訳しておく。例によって専門用語にも英文法にも自信がないので、あくまでご参考までに（誤訳・悪訳の指摘は歓迎します。左下の「みずもり亭日誌」をクリックして、そのページからメールしていただければ幸いです）。

<blockquote><a href="http://www.casp.net/survival.html"><strong>カリフォルニア反SLAPPプロジェクト<br />
California Anti-SLAPP Project

SLAPP被害者のためのサヴァイバル・ガイド
Survival Guide for SLAPP</strong> Victims</a>

<strong>はじめに</strong>

　アメリカ合州国とカリフォルニアの憲法は、すべての人に、政府や市民的な事柄に参加し、公的な問題について自由に発言し、そして不平の救済のために政府に嘆願する権利を保障している。にもかかわらず、個人やコミュニティ団体がそうした憲法的権利を行使したために提訴されている。こうした訴訟は「SLAPPs」、すなわち「公的な関与に対する戦略的訴訟」として知られている。

<strong>SLAPPsとは何か？</strong>

　一般的に「SLAPP」とは、(1)民事訴訟もしくは反訴要求であり、(2)個人もしくは組織に対して提訴され、(3)公的な関心や懸念についての、政府とのコミュニケーションや発言から生じる。SLAPPsはしばしば、企業や不動産の開発業者、政府当局などによって、公的な懸念のある問題について彼らに反対する個人やコミュニティ集団に対して起こされる。SLAPP提訴者はしばしば、通常の市民的な主張にもとづく訴訟を利用する。たとえば名誉毀損や共謀、悪意訴追、妨害、契約と経済的利点のどちらかもしくは両方への干渉であり、それらを、公的な議論を訴訟へと転換させる手段として利用するのだ。
　最終的には、ほとんどのSLAPPsは、法的には成功しない。にもかかわらず、ほとんどのSLAPPsは法廷では成功しない一方で、彼らは公的な分野では「成功した」。これは、あるSLAPPへの防御は、たとえ法的防御が強力な場合であっても、相当量のカネや時間、資源の投資を必要とするためである。その結果として生じる効果は、重要な公的問題への人々の参加、そして開かれた議論を「萎縮させる」。この萎縮効果は、SLAPPの被告に限定されない----ほかの人々も公的な関心のある問題について発言することを控えるようになる。自分たちの発言で訴えられることを恐れて。
　SLAPPの提訴はまた、論争中の公的問題の解決を遅らせる。関係者を、その論争の原因と解決の両方が決定されうる、公的な意志決定の場から引き離し、彼らを、公的な論争への真偽の疑わしい「効果」のみが決定されるような法廷へと置くことによって、である。たとえば、居住地域に焼却炉を設置するべく建築規制の適用除外を求めている企業を想像してみよう。地元住民が市議会に対して反対を表明したとき、その企業は彼らを「契約への妨害」で訴えるのだ。その訴えを聞く判事は、本当の問題----焼却炉の設置----について決定を下すことはできない。相当量の司法的資源を、真偽の疑わしい「損害」、もしくは本当の問題についての公的な議論による、そのほかの結果といった、副次的な問題について決定を下すために費やすことになる。
　毎年、何千人もの人々が政府への関与や公的問題についての発言で訴えられている。SLAPPの標的は、以下のような、幅広い種類の〔憲法で〕保護されているprotected発言や表現活動で訴えられてきた。

    ＊編集者に手紙を書くこと
    ＊嘆願を回覧すること
    ＊当局を呼ぶこと
    ＊警察の不正行為を報告すること
    ＊自分自身の持ち物に標識をかかげたり、横断幕を飾ったりすること
    ＊学校における教師の不正行為や危険な状態について学校に不平を述べること
    ＊公的な会議で発言すること
    ＊違法活動を報告すること
    ＊連邦議会や州の議会で証言すること
    ＊活動中の公的な利益団体の当局として発言すること
    ＊公益にかかわる訴訟を提起すること

　カリフォルニアには、人々をSLAPPから特別に守る法律がある。民事訴訟法425.16条項は1993年に発効し、判事が、そのSLAPPが勝利の「可能性probability」を持つかどうかを、訴訟の発生の段階で決定することを認めている。もしその判事が、持たないと考えたときには、そのSLAPPは却下され、SLAPPの標的は、彼または彼女の法的防御にかかったコストと弁護士費用を得ることになる。
　この新しいカリフォルニア法で保護された表現活動は幅広い。民事訴訟法425.16条項は、この法律で守られる活動を以下のように定めている。

　＊法律で公認された立法、執行、司法、そのほかの公的な手続きに先立ってなされた、書面もしくは口頭の発言、もしくは書類のすべて

　＊立法、執行、司法機関によって考慮もしくは再検討中の問題に関連してなされた、書面もしくは口頭の発言、もしくは書類のすべて、もしくは法律によって公認されたそのほかの公的手続きすべて。もしくは、

　＊人々に開かれた場所、もしくは公的利益の問題にかかわる公的な場でなされた、書面もしくは口頭の発言、もしくは書類のすべて

　＊嘆願の憲法的権利、もしくは公的問題に関連する自由な言論の憲法的権利の行使の促進における、そのほかの行ないすべて

　ほかの州もSLAPPsに対する同様の保護策を持っている。ほかの州の法律のテキストや法廷の意見は、<a href="http://www.casp.net/menstate.html">「ほかの州：法律と判例」</a>を参照のこと（あなたは私たちのホームページ、もしくは私たちのウェブサイトの主要セクションのメニュー・バーからそうした資料にアクセスできる）。
　SLAPPsをめぐる包括的な議論については、ジョージ・プリングとペネロープ・カナンの著作『SLAPPs：発言のために訴えられること　SLAPPs: Getting Sued for Speaking Out』を参照のこと。

<strong>あなたはいかにして、それがSLAPPであるとわかるのか？</strong>

　SLAPPsはすべて、公的な関心に向けられた表現活動から生じる。SLAPPsはしばしば、通常の民事訴訟として、不法行為tort法もしくは個々の司法法injury lawの伝統的理論にもとづく通常の民事訴訟として「カムフラージュ」される。そのなかで、もっともしばしば使われる法理論は以下のようなものである。

<strong>名誉毀損</strong>　　　これは幅広く定義されるもので、真偽の疑わしい意図的で不正なコミュニケーションであり、書かれたものとして出版されるか（中傷）、もしくは公的に話されるか（誹謗）、であり、ある者の評判を傷つけるものである。
　
<strong>プライバシーの侵害</strong>　　　これは、ある者の人格の不法な使用や利己的利用を意味し、ある者のプライベートな出来事を公表することである。人々は当然の懸念を持たず、また、ある者のプライベートな活動への不当な侵害を持たない〔意味不明〕。

<strong>悪意訴追もしくは誣告</strong>　　　ある「悪意訴追malicious prosecution」は犯罪であるか、メリットを欠く訴訟であるとの認識で始まり、その主張についての司法判断を求めるのではなく、ほかの理由（たとえば嫌がらせたり、困らせたりすること）のために起こされる。訴訟を起こされた人を脅し、罰するために法的プロセスを使うことは、一般的に、「誣告abuse of process」とみなされている。

<strong>共謀</strong>　　　共謀conspiracyとは、２人かそれ以上の人が、違法な、非合法の、もしくは不正な行為を行なうための、真偽の疑わしい同意である。

<strong>契約や経済上の利点の妨害</strong>　　　これは、２つの人々のあいだの契約に干渉したり、それを侵害したり、もしくはそうした人たちのあいだに存在する業務関係を妨害することを意図する行為の、真偽の疑わしい実施にもとづく。

<strong>感情的苦悩の意図的な押しつけ</strong>　　　これは、あるていど侮辱的な行為の真偽の疑わしい実施にもとづく。それには、その行為が、他者の深刻な精神的もしくは感情的苦痛をもたらすであろうという意図や認識がともなう。

<strong>妨害行為</strong>　　　これは、生命や健康を危うくする、もしくは危うくするかもしれないことすべて、その感覚を攻撃し、良識ある法律を違反し、財産の利用や楽しみを妨害する、もしくは妨害するかもしれないことすべてを含む。

<strong>差し止め命令</strong>　　　この訴訟First Amendmentは、修正第１項の活動に対する、一時的な制限命令や差し止め命令を求めるものである。

　このリストは包括的なものではない。ある訴訟がもとづく文脈（コンテキスト）も特定の法理論も、ある特定の訴訟がSLAPPであるかどうかを決定することには重要ではない。もし、その訴訟を引き起こした活動が憲法で守られた言論もしくは嘆願活動であるならば、その訴訟はSLAPPなのだ。
　SLAPPの提訴者がすべて悪意を持つわけではないと認識することは重要である。SLAPPの標的がすべて善意にもとづいているわけではないように。その関係者の主観的動機----不実や悪意、浅はかさ、脅し、メリットについての正しさや誤りでさえ----は無関係である。その唯一の重要課題は、〔憲法で〕保護されている表現活動が訴訟を引き起こし、そしてそれがそれゆえに危うくなっているかどうか、ということである。

〔後略〕（粥川準二仮訳）</blockquote>

　以上、とりあえず、カリフォルニア州における反SLAPP法制度の概略がおわかりいただけたと思う。そう、日本も１日も早く、「カリフォルニア化Californication」する必要があるのではなかろうか。
　また余談だが、ベースギターで、親指で低音弦を叩き、人差し指や中指で高音弦を引っ張るようにして弾くことを<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%A9%E3%83%83%E3%83%97%E5%A5%8F%E6%B3%95">「スラップ奏法」</a>という。フュージョンやファンクで多用される奏法で、少し前までは「チョッパー奏法」とも呼ばれていた。なお烏賀陽弘道さんはベーシストでもある。烏賀陽さんは近々、ステージではみごとなスラップ奏法を、法廷では完璧な反SLAPP奏法を、僕たちに見せてくれるだろう。
　Let's Californication ！　07.2.25]]>
   </content>
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<entry>
   <title>ジャーナリストの「反SLAPPモデル」</title>
   <link rel="alternate" type="text/html" href="http://www.journalism.jp/kayukawa/2007/02/spapp_1.html" />
   <id>tag:www.journalism.jp,2007:/kayukawa//8.3314</id>
   
   <published>2007-02-18T07:28:47Z</published>
   <updated>2007-02-18T10:35:35Z</updated>
   
   <summary>「SLAPP」について調べていたら、アメリカには、「職業ジャーナリスト協会Soc...</summary>
   <author>
      <name>粥川</name>
      <uri>http://www2.diary.ne.jp/user/91038/</uri>
   </author>
         <category term="ジャーナリズム" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
   
   
   <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://www.journalism.jp/kayukawa/">
      <![CDATA[「SLAPP」について調べていたら、アメリカには、<a href="http://www.spj.org/">「職業ジャーナリスト協会Society of Professional Journalists」</a>という団体があることが偶然わかった。]]>
      <![CDATA[　公式サイトによると、同団体は「アメリカで最も広い基盤をもつジャーナリズム組織」で、1909年にその前身団体が設立されており、１万人の会員を抱えているという。その活動は広範囲に渡り、非常に興味深いのだが、「情報の自由Freedom of Infomation」というコーナーに<a href="http://www.spj.org/antislapp.asp">「反SLAPPモデル　公衆の関与に対する戦略的訴訟を制限する統一法：その可決を」</a>という文書がまとめられている。
　取り急ぎ、その導入部分と、SLAPPについての基本的な解説の部分を仮訳する。例によって、専門用語にも文法にも自信がないので、あくまでご参考前に。また、僕が省略している部分にも重要なことが書かれているので、できる限り原文を参照してほしい。07.2.18
　
<blockquote><a href="http://www.spj.org/antislapp.asp"><strong>情報の自由
FREEDOM OF IMFORMATION
反SLAPPモデル
Anti-SLAPP Model

公衆の関与に対する戦略的訴訟を制限する統一法：その可決を
Uniform Act Limiting Strategic Litigation Against Public Participation: Getting It Passed</strong></a>

職業ジャーナリスト協会

ベイカー、ホルステトラー LLP

　最初の反SLAPP法がワシントン州で可決されてから15年が過ぎ、2004年春現在、21州が、なんらかの種類の反SLAPP法制度を配備している。こうした事実は私たちを利すると同時に、隠しもする。というのは、私たちは私たちの「模範法Model Act」を世界に披露しているからだ。私たちは、そうした法律の起草や可決における、ほかの人々の経験から学ぶことができる。その一方で、法制度の反対者らは、そうした法律の、いわば「濫用」を強調するための用意をするだろう----それらには、彼らの見解においては、名誉毀損訴訟をたたかうために反SLAPPの申し立てを使う巨大メディア事業体も含まれるかもしれない。
　後者のポイントを踏まえると、ジャーナリズムのコミュニティはその役割を、反SLAPP法制度の将来の制定を求めることにおいて、役割を担うものとして、思慮深くみなすことが重要である。間違いなく、メディア事業体やプレス組織は、そうした法律の、余裕のある、そして尊敬を受ける擁護者として、その法制度の認知と支持を得るために、人々や政府に対するその影響力を使うべきである。しかしながら、メディアを利する反SLAPP法の、数え切れないほどの例がもたらされることが可能なあいだには、そうした組織は、法制度における個々の利益を控え目に見積もり、概して、「ちっぽけな野郎little guy」、そして「修正第１項First Amendment」を力づけることに、その能力を集中させる必要がある。
　私たちは自分たちの目的と役割を心得て維持すると同時に、私たちはまた、そうしたヒントから利益を得ることができる。そうしたヒントとは、カリフォルニア反SLAPPプロジェクトのマーク・ゴールドウィッツ所長や、カリフォルニア新聞発行者協会のトム・ニュートン相談役らが提案してきたものだ。

〔中略〕

付録Ａ
<strong>SLAPPs:その問題の言明

SLAPP訴訟とは何か？</strong>

　SLAPP訴訟の本質は、都市計画の建築規制や環境保護、学校のカリキュラム、消費者保護といったローカルな問題を含む、公的政策をめぐる議論を、私的な論争へと転換させることである。SLAPP訴訟は政治的論争を法廷へと持ち込む。法廷では、その問題について発言する側が彼または彼女の行動を擁護しなければならない。SLAPP訴訟は、数多くの異なる文脈において登場しているようだが、それらはいくつかの特徴を共有している。

１．訴えられた標的targetsの行為は、一般的に、憲法で守られている言論であり、公的な関心のある問題についての見解を述べることを意図するものである。ほとんどのケースにおいて、SLAPP訴訟は、政治的論争における人々の関与に対する報復として提訴される。その原告は、政治的敵対者を脅すことを試み、可能であるならば、人や組織による、その問題への人々のさらなる関与を妨げる。

２．典型的な標的は、一定の重要性のある社会的もしくは政治的関心を述べている、そして、個人的な関心や商業的利益のために活動しているのではない、個人や団体である。

３．提訴者は、自分たちの現在もしくは将来の商業的利益がその標的の行動によって否定的に影響を受けるかもしれないと思っている個人や団体である。開発業者やそのほかの商業事業体が、ほとんどに共通するSPAPPの原告であるが、彼らだけが唯一のそれではない。たとえば、オクラホマでは、不法行為の改革を支持する団体が、法廷弁護士たちによって提訴された集団代表名誉毀損訴訟の対象になった。またカリフォルニアでは、郡当局が、地元のある市民に対して、4200万ドルのSLAPPを提訴した。彼は焼却炉プロジェクトの提案に反対していたからである。

４．その訴訟は、以下のような、１つかそれ以上の不法行為にもとづく傾向がある。すなわち、名誉毀損（中傷、悪口）、ビジネス上の不法行為（契約やビジネス関係、経済的便宜への干渉、すなわち取引の制限）、行為の不適切使用（行為の濫用、すなわち悪意訴追）、市民権の侵害（正当な法手続き、取得、すなわち平等の保護）、そして以上のような行為への１つかそれ以上の関与への共謀である。

５．求められる損害はしばしば数百万ドルにもなる。「デンヴァー政治法制度プロジェクトDenver Political Litigation Project」の調査によると、要求額の平均は、910万ドルだった。ペネロープ・カナンとジョージ・プリングの『SLAPPs:発言への訴訟217　SLAPPs: Getting Sued for Speaking Out 217』（フィラデルフィア、テンプル大学出版、1996）を参照のこと。

６．ほとんどすべてのSLAPP訴訟は、実際には却下されるか、もしくは被告に有利な判決を下されている。カナンとプリングは、およそ３分の２の訴訟において、標的は、ごく初期の予審法廷の状況において、却下を勝ち取っている。Id. at 218.〔意味不明〕。諸説を総合すると、SLAPP訴訟の数はこの30年間で増えている。この国〔アメリカ合州国〕のSLAPP訴訟は、以下のような内容を示している。

----ロードアイランドでは、ある女性が、地下水の基準の提案をめぐり、地元の埋め立て地からの汚染の可能性について懸念を表明する意見を述べた。その埋め立て地の操業者らは、彼女を、名誉毀損と、将来のビジネス契約に干渉する不法行為で訴え、補償と懲罰的損害賠償の両方を求めた。

----ペンシルバニアでは、ある夫婦が、合州国上院議員や州の保健当局、CBSニュースに、地元の高齢者福祉施設の状態について不平を述べる手紙を書いた。州は調査を行ない、その結果、福祉施設の認可を取り消した。すると、その福祉施設はその夫婦と上院議員、州の保健当局部を訴えた。

----ミネソタでは、引退した合州国魚類野生動物庁の従業員が、自分の近所の人々を、ある小さな湖でのコンドミニアム開発の提案に反対するよう促した。再区分の要求が拒絶された後、開発業者は彼を訴え、彼が虚偽の申し立てを行ない、ビジネス上の評判を害した、と主張した。

----テキサスでは、病いのため自宅に閉じこもっている女性が、近所の埋め立て地に対して、公的に発言した。それに対して埋め立て地のオーナーらは、彼女と彼女の夫に対して500万ドルの名誉毀損訴訟を起こした。

----カリフォルニアでは、小規模の綿農家の団体が、同国で最も大きな綿農業企業から支持されている投票法案の提案proposed ballot measureに反対する新聞広告を買い取った。同企業はその農家たちを名誉毀損で訴え、その損害について250万ドルを要求した。

----カリフォルニアでは、6300万ドルの訴訟が、ある開発業者によって起こされた。その業者は、「ビバリーヒルズ女性有権者連盟Beverly Hills League of Women Voters」が自分たちの10エーカーのプロジェクトを妨害した、と主張した。

----ワシントンでは、「自然保護Nature Conservancy」が、海草類の養殖開発業者によって、2790万ドルで訴えられた。同団体が、サンファン郡における潜在的な野性地域を登録し、そこが保全されるべき土地であると認め、郡に対して調査を検討するよう勧告した後のことである。
    
〔後略〕（粥川準二仮訳）</blockquote>]]>
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